㐂六

きろく

2025.09.17

芋の旨味を極めた常圧蒸留の真髄

芋焼酎『㐂六(きろく)』は、宮崎県児湯郡高鍋町にある老舗蔵元・黒木本店が手がける本格芋焼酎です。創業は明治18年(1885年)、代々受け継がれる伝統技術と革新の精神が融合した酒造りを続けており、「㐂六」はその代表銘柄のひとつです。原料には、契約農家および自社農業法人「甦る大地の会」で栽培された宮崎県産のさつまいも「黄金千貫」と中粒米「ヒノヒカリ」を使用。木桶仕込みと常圧蒸留という昔ながらの製法を守りながら、清冽な尾鈴山水脈の地下水を用いて、芋本来の香りと旨味を最大限に引き出しています。

「㐂六」の魅力は、芋焼酎らしい濃厚な香りと深みのある味わいに加え、まろやかで飲みやすい口当たり。水割りでは芋の甘味が際立ち、お湯割りでは丸みのある風味が広がります。ロックで飲めば、しっかりとしたコクと余韻が楽しめるなど、飲み方によって表情が変わるのも特徴です。
また、黒木本店は焼酎造りを農業から始めるという理念を持ち、焼酎粕を肥料として再利用する自然循環農法を実践。土地の恵みを活かしたサステナブルな酒造りは、現代の価値観にも通じるものがあります。

銘柄名「㐂六」は、「喜」の草書体「㐂」と「六」を組み合わせたもので、「黒木(くろき)」を逆さに読んだ語源とも言われています。伝統とユーモアが込められたネーミングも、黒木本店ならではのこだわりです。

「㐂六」は、芋焼酎の王道を行きながらも、現代の感性にも響く逸品。焼酎通はもちろん、初心者にもおすすめできる、香り・味・物語の三拍子そろった名酒です。

■飲み方あれこれ!!

〇「㐂六」は、飲み方によってその魅力が大きく変化する奥深い焼酎です。黒木本店が手がけるこの逸品は、芋の香りと旨味がしっかりと感じられるため、以下のような飲み方がおすすめです。

水割り:

芋の甘みと香りがほどよく引き立つ。食中酒としても相性抜群。夏場や軽めに楽しみたいときに最適。

お湯割り:

芋の香りがふわっと広がり、まろやかさが際立つ。寒い季節や、じっくり味わいたい夜におすすめ。お湯を先に注ぎ、焼酎を後から加えると香りが引き立つ。

ロック:

芋の力強い旨味とコクをダイレクトに楽しめる。氷が溶けるにつれて味の変化も楽しめる。食後酒としてもおすすめ。

ソーダ割り:

芋の風味を軽やかに楽しめる爽快なスタイル。暑い季節や洋食とのペアリングにも合う。レモンや大葉を添えると香りのアクセントに。

 

▶「株式会社黒木本店」のこと

「株式会社黒木本店」は、宮崎県児湯郡高鍋町に本拠を構える老舗焼酎蔵元で、創業は明治18年(1885年)に遡ります。以来、芋・麦・米焼酎一筋に歩み続け、地域の風土と自然の恵みを活かした酒造りを貫いてきました。代表銘柄には、熟成麦焼酎「百年の孤独」や麦焼酎「中々」、芋焼酎「㐂六(きろく)」などがあり、いずれも高い品質と独自性で焼酎愛好家から支持を集めています。

「黒木本店」の焼酎造りの最大の特徴は、「農業から始まる酒造り」という理念に基づいた自然循環型の製造プロセスです。自社で農業生産法人「甦る大地の会」を運営し、約40ヘクタールの畑で原料となる麦・米・芋を栽培。焼酎製造で生じる廃液や粕は有機肥料として再利用し、土壌に還元することで、環境負荷を最小限に抑えながら持続可能な農業と酒造りを両立させています。

水にも強いこだわりがあり、焼酎造りには尾鈴山水脈から湧き出る小丸川の伏流水を使用。軟水であるこの水は、発酵や割水に理想的で、焼酎のまろやかな口当たりを支えています。また、麹造りは人の手による丁寧な育成が基本。麹菌が芽吹く環境を整えるため、温度・湿度・通気性を細かく管理し、農業のサイクルにも通じる繊細な作業を重ねています。

さらに、「黒木本店」では自家培養の純粋酵母を使用し、原料や品種に応じて複数の酵母を使い分けることで、焼酎の香りと味わいに深みを持たせています。仕込みには木桶を用いることもあり、木桶に棲みつく乳酸菌などの微生物が複雑で豊かな風味を生み出します。蒸留工程では、釜の形状や気圧、蒸気の加減などを細かく調整し、焼酎ごとの個性を最大限に引き出しています。

このように、「黒木本店」の焼酎は単なる酒ではなく、土地の風土・自然・人の技が融合した文化的な産物です。合理化や大量生産に流されることなく、手間と時間を惜しまない酒造りを続ける姿勢が、同社の焼酎に独特の深みと品格を与えています。まさに「幻の焼酎」と称されるにふさわしい、唯一無二の存在と言えるでしょう。

 

▶「株式会社黒木本店」の歴史(年表)

1885年(明治18年):

宮崎県高鍋町にて創業。芋・麦・米焼酎を中心に酒造業を開始。

1980年代半ば:

麦焼酎「百年の孤独」を発売。ホワイトオーク樽で3〜5年熟成させるという革新的な手法で、プレミアム焼酎市場を切り拓く。

1990年代:

麦焼酎「中々」や芋焼酎「㐂六(きろく)」など、原料の個性を活かした銘柄を次々に展開。地元産原料100%の焼酎造りに注力。

2000年代初頭:

自社農園を法人化し、農業生産法人「甦る大地の会」を設立。焼酎造りの原料を自社で栽培し、自然循環型農法を本格化。

2000年代後半〜2010年代:

尾鈴山に新たな醸造所を構え(※)、木桶仕込みや自家培養酵母など、伝統と革新を融合した酒造りを推進。

2020年代:

地元農家との連携をさらに強化し、焼酎のモロミ廃液を肥料として再利用するなど、地域循環型農業を深化(※2)。国内外での評価も高まり、世界市場への展開も視野に。

■尾鈴山に新たな醸造所を構え(※)

〇1990年代、国税局から「業界の近代化モデルを作ってほしい」と要請を受けた黒木本店。当局は機械化・大量生産を期待していたが、黒木氏は「風土と手造りにこだわる近代化」を提案。フランスのAOC制度(原産地呼称)を例に挙げ、「土地の文化を醸す酒造り」こそが未来の酒造りだと説いた。結果として、尾鈴山(尾鈴山蒸留所)に新たな醸造所を設け、自然と人が調和する酒造りを実現。

■地域循環型農業を深化(※2)

〇環境への意識が高い黒木本店は、ISO14001(環境マネジメントシステム)を取得。焼酎廃液のリサイクル、有機農法の推進など、第三者認証を活用して信頼性を高めている。「人と大地が一体となった生き方とものづくり」をビジョンに掲げ、企業としての社会的責任を果たしている。

Data

生産者:株式会社黒木本店

住所: 宮崎県児湯郡高鍋町北高鍋776

創業:1885年(明治18年)

TEL:0983-23-0104

URLhttps://www.kurokihonten.co.jp/ ((株)黒木本店公式サイト:直接注文不可)

原料:さつまいも(宮崎県産黄金千貫)米麹(黒)

蒸留方式: 常圧蒸留

アルコール度数: 25度

容量:720ml(瓶) 、1800ml

 

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