ちづる
2025.09.23

蔵元のこだわりが光る逸品
芋焼酎『千鶴』は、鹿児島県出水市にある神酒造株式会社が手がける本格芋焼酎で、創業1872年(明治5年)という長い歴史を持つ蔵元の代表銘柄です。かつては「神焼酎」として親しまれていましたが、出水市が鶴の渡来地として知られることにちなみ、昭和33年に「千鶴」と改名されました。その名には、縁起の良さと郷土への誇りが込められています。
原料には、鹿児島県産の厳選されたさつま芋「黄金千貫」を使用し、米麹とともに伝統的な甕仕込みで丁寧に造られています。仕込み水には紫尾山の伏流水を用い、自然の恵みを最大限に活かした製法が特徴です。蒸留は常圧で行われ、芋本来の風味をしっかりと引き出しています。
味わいは、さらりとした口当たりの中に深みのあるコクが広がり、芳醇な芋の香りが鼻をくすぐります。白麹と黒麹の原酒をブレンドすることで、バランスの取れた味わいを実現しており、素朴ながらも奥行きのある風味が魅力です。飲み方としては、お湯割りでふっくらとした芋の甘みを楽しむのもよし、ロックでコクの輪郭を際立たせるのもおすすめです。
「千鶴」は、日々の晩酌にぴったりな一本でありながら、贈答用としても喜ばれる逸品。地元の風土と職人の技が詰まった、心温まる芋焼酎です。
■飲み方あれこれ!!
〇「千鶴」は、素朴ながらも奥深い味わいが魅力の芋焼酎。どの飲み方でも、蔵元のこだわりが感じられる一杯になります。
お湯割り:
鹿児島流の王道スタイル。芋の香りがふわっと立ち上がり、まろやかな甘みが際立ちます。寒い季節にぴったり。
ロック:
氷で冷やすことで、キレのある味わいに。時間とともに風味が変化し、飲み飽きない楽しさがあります。
水割り:
芋の香りをほどよく感じられ、初心者にも飲みやすいスタイル。食事との相性も良好です。
梅干し入りお湯割り:
しそ梅やかつお梅を加えると、酸味と旨みが加わり、より深い味わいに。
ソーダ割り(焼酎ハイボール):
さっぱりとした口当たりで、夏場におすすめ。レモンや大葉を加えると爽快感アップ。
ジンジャーエール割り:
芋の風味とジンジャーの辛みが絶妙にマッチ。甘みも加わり、飲みやすくなります。
▶「神酒造株式会社」のこと
「神酒造株式会社」は、鹿児島県出水市に蔵を構える老舗の焼酎蔵元で、創業は明治5年(1872年)にまで遡ります。初代・神右八郎氏が焼酎造りを始めて以来、150年以上にわたり、地域とともに歩み続けてきました。出水市は冬になると多くの鶴が渡来する地として知られており、代表銘柄「千鶴」の名もこの風土にちなんで名付けられました。昭和30年代までは「神焼酎」という名で親しまれていましたが、鶴が千羽飛来するようにとの願いを込めて「千鶴」と改名されたのです。
「神酒造」の焼酎造りの最大の特徴は、創業当時から守り続けている「甕仕込み」(※)です。地中に埋めた和甕(かめ)を使って酒母を造るという伝統的な手法は、現在では非常に希少です。甕の表面は一見滑らかですが、顕微鏡で見ると微細な気泡があり、そこに長年住み着いた麹菌などの微生物が棲みついています。これが神酒造ならではの風味と香りを生み出す要因となっており、まさに“生きた蔵”とも言える存在です。
焼酎造りの工程は、一次仕込み、二次仕込み、蒸留の三段階に分かれます。まず米を蒸して種麹を加え、麹を作成。そこに水と酵母を加えて酒母を育てます。次に蒸した芋を加えて二次仕込みを行い、発酵させた後に常圧蒸留で焼酎を抽出します。出来上がった焼酎はすぐには出荷されず、半年ほど甕で熟成(※)させてからブレンドし、商品として世に送り出されます。
原料には鹿児島県産の「黄金千貫」というさつま芋を使用し、仕込み水には紫尾山の伏流水を用いるなど、地元の自然の恵みを活かした酒造りが徹底されています。また、焼酎造りにおいては品質管理も重視されており、雑菌の侵入を防ぐための衛生管理や、温度調整など細部にわたる配慮がなされています。
現在、神酒造では「千鶴」シリーズをはじめ、「古の千鶴」「英祢成兼」など約30種類の焼酎を製造しており、芋や米、麹菌、酵母、貯蔵方法の違いによって多彩な味わいを展開しています。伝統を守りながらも、時代のニーズに合わせた商品開発にも積極的に取り組んでおり、若い世代にも焼酎の魅力を伝えるべく挑戦を続けています。
「神酒造」の焼酎は、ただの酒ではなく、地域の歴史と人々の想いが詰まった文化そのもの。150年の伝統を受け継ぎながら、次の世代へとバトンを渡す姿勢が、焼酎造りに対する真摯な姿勢を物語っています。
■創業当時から守り続けている「甕仕込み」(※)
〇創業明治5年から現在に至るまで、神酒造では地中に埋めた和甕(かめ)で酒母を仕込むという伝統的な製法を守り続けています。これは非常に希少な技術で、甕の微細な気泡に住み着いた微生物が独自の風味を生み出すとされており、まさに“生きた蔵”と呼ばれる所以です。
▶「神酒造株式会社」の歴史(年表)
1872年(明治5年):
初代・神右八郎が鹿児島県出水市で焼酎造りを開始。創業年。
昭和初期(1930年代):
焼酎銘柄「神焼酎」として地元で親しまれる。
1958年(昭和33年):
出水市が鶴の渡来地であることにちなみ、主力銘柄を「千鶴」に改名(※2)。
1970年代〜1980年代:
手造り甕仕込みの伝統を守りながら、製造設備の近代化を進める。
1990年代:
「千鶴」シリーズのラインナップ拡充。白麹・黒麹のブレンド技術を確立。
2000年代:
地元産の黄金千貫を使用した焼酎造りに注力。紫尾山の伏流水を仕込み水に採用。
2010年以降:
「古の千鶴」「英祢成兼」など個性派焼酎の開発に着手。全国展開を強化。
2020年代:
伝統製法と現代の嗜好を融合させた新商品を展開。若年層向けのプロモーションにも積極的。
■主力銘柄を「千鶴」に改名(※2)
〇創業明治5年から現在に至るまで、神酒造では地中に埋めた和甕(かめ)で酒母を仕込むという伝統的な製法を守り続けています。これは非常に希少な技術で、甕の微細な気泡に住み着いた微生物が独自の風味を生み出すとされており、まさに“生きた蔵”と呼ばれる所以です。
Data
生産者:神酒造株式会社
住所: 鹿児島県出水市高尾野町大久保239
創業:1872年(明治5年)
TEL:0996-82-0001
URL: https://www.kami-shuzo.co.jp/ (神酒造(株)公式オンラインショップ)
原料:さつまいも(鹿児島県産黄金千貫)、米麹(黒・白)
蒸留方式:常圧蒸留
アルコール度数:25度
容量: 900ml(瓶)、1,800ml(瓶、紙パック)
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