金水晶 純米酒

きんすいしょう じゅんまいしゅ

2025.10.23

地元産の米と水にこだわりぬいた酒造り

『金水晶 純米酒』は、福島県福島市に蔵を構える金水晶酒造が丹精込めて醸す、地元の風土と職人の技が息づく純米酒です。酒米には福島県産の良質な米を使用し、仕込み水には吾妻山系の清らかな伏流水を用いることで、酒本来の旨味と透明感のある味わいを実現しています。純米酒ならではの米の甘みとコクが感じられながらも、後味はすっきりとしていて、食中酒としても非常に優秀。特に和食との相性が良く、刺身や煮物、焼き魚などの繊細な味わいを引き立てます。

香りは控えめながらも、穏やかで心地よく、口に含むとふわりと広がる米の風味が印象的です。冷やしても燗しても楽しめる懐の深さがあり、季節や料理に合わせて表情を変えるのも魅力のひとつ。地元の人々に長く愛されてきた背景には、蔵元の誠実な酒造りと、地域に根ざした味へのこだわりがあります。

派手さはないものの、飲むほどにその丁寧な造りと味わいの奥行きに気づかされる、まさに“静かな名酒”。日々の食卓に寄り添いながら、特別なひとときにもそっと彩りを添えてくれる、そんな存在感を持つ日本酒です。

■飲み方あれこれ!!

涼冷え(15℃):

「金水晶 純米酒」の持つ澄んだ口当たりと、柔らかく広がる米の旨味が最もバランスよく感じられる温度帯である。冷やすことで雑味が引き締まり、純米らしいふくらみを保ちながらも軽快なキレが際立つ。香りは穏やかで、口に含むと優しい甘みと旨味が静かに広がり、後味はすっきりと整う。食中酒としての万能さが最も発揮される飲み方である。

常温(20℃):

温度が上がることで、冷酒では控えめだった米の旨味と香りが自然に開き、丸みのある落ち着いた味わいになる。純米酒らしいコクが穏やかに広がり、柔らかい口当たりが心地よい。料理との馴染みも良く、特に出汁を使った和食や素朴な家庭料理と合わせると、酒の旨味が料理の輪郭を優しく支える。温度変化による味わいの深まりを楽しめる温度帯である。

ぬる燗(40℃):
軽く温めることで、金水晶の持つ旨味がふくらみ、柔らかく包み込むような味わいに変化する。酸が穏やかに広がり、口当たりは滑らかで、後味には心地よい余韻が残る。燗にしても重くならず、むしろ酒の芯の強さと米の甘みがより深く感じられる。寒い季節には特に心を和ませる飲み方であり、料理との相性も幅広く楽しめる。

おすすめのマリアージュ

●出汁料理(茶碗蒸し・お吸い物):

金水晶の優しい旨味と穏やかな香りは、出汁の繊細な旨味と驚くほど調和する。酒の柔らかい口当たりが料理の輪郭を優しく支え、全体がふんわりとまとまる。常温で合わせると、酒と出汁の旨味が自然に溶け合い、温かみのある一体感が生まれる。

●焼き魚(サケ・カレイの塩焼き):

焼き魚の香ばしさと程よい脂に対し、金水晶のすっきりとしたキレが心地よく働き、後味を軽く整える。純米らしい旨味が魚の甘みと重なり、食べ進めても飽きがこない。常温〜ぬる燗で合わせると、酒のふくらみが増し、焼き魚の旨味とより深く調和する。

●冷奴(生姜・ネギ・大葉):

シンプルな料理ほど、金水晶の穏やかな香りと柔らかな旨味が生きる。豆腐の甘みと薬味の香りが酒の清らかな味わいと自然に重なり、軽やかで優しいマリアージュになる。涼冷えで合わせると、爽やかさが際立つ。

●浅漬け(きゅうり・白菜):

浅漬けの塩味と爽やかな香りに対し、金水晶の柔らかい旨味がよく寄り添う。酒のすっきりした後味が漬物の塩気を和らげ、口中をリセットしてくれるため、つまみとして非常に相性が良い。花冷え〜涼冷えが特におすすめ。

▶「金水晶酒造店」のこと

「有限会社金水晶酒造店」は、福島県福島市に蔵を構える、福島市唯一の酒蔵として知られる老舗の酒造会社です。その創業は明治28年(1895年)に遡り、初代・斎藤金次郎がこの地で酒造りを始めたことに端を発します。もともと斎藤家は関東地方出身の武士の家系で、伊達政宗に仕えた歴史を持ち、江戸時代には旅籠(はたご)を営んでいました。しかし、明治維新後の交通網の発達により宿場町としての役割が薄れ、旅籠業が厳しくなったことから、酒造業へと転換したのです。

「金水晶」という酒銘は、創業地である松川町にかつて存在した金鉱脈と水晶沢に由来しています。この地の湧水は「金明水」と呼ばれ、明治天皇の行幸時に献上されたほどの名水であり、現在も酒造りに使用されています。2022年の福島県沖地震により、明治時代から続く旧蔵が全壊判定を受けたため、2024年には福島市荒井地区に新蔵「金水晶四季の蔵」を建設し、酒造りを再開しました。

酒造りにおいては、「米が良くないと旨い酒はできない」という信念のもと、福島県産の酒米を厳選し、精米歩合にもこだわりを持っています。仕込み水には13年連続で水質日本一に選ばれた荒川の伏流水を使用し、地元の風土と一体化した酒造りを行っています。杜氏や蔵人も地元出身者が中心で、地域とのつながりを大切にしながら、繊細な管理と技術で酒の旨味を引き出しています。

代表的な銘柄には「金水晶 大吟醸」や「金水晶 純米酒」などがあり、全国新酒鑑評会では15回の金賞受賞歴を誇るなど、その品質は高く評価されています。芳醇な香りと雑味のない引き締まった飲み口が特徴で、和食との相性も抜群。また、福島県のブランド認証産品にも選ばれており、地元の誇りとして国内外に発信されています。

「金水晶酒造店」は、単なる酒造会社ではなく、福島の歴史と文化を体現する存在として、これからも地域に根ざした酒造りを続けていくことでしょう。

▶「金水晶酒造店」の歴史(年表)

1895年(明治28年):

初代・斎藤金次郎が福島県福島市松川町にて酒造業を創業。旅籠業から転業し、地域の名水を活かした酒造りを始める。

昭和初期:

「金水晶」の酒銘が定着。地元の金鉱脈と水晶沢に由来し、清らかな水と誠実な酒造りを象徴する名として親しまれるようになる。

1990年代:

全国新酒鑑評会で初の金賞を受賞。以降、品質向上に努め、複数回の受賞歴を重ねることで、県内外での評価を高める。

2000年代:

福島県産の酒米を中心に使用し、地元との連携を強化。地酒としてのアイデンティティを確立し、地域ブランドとしての認知が広がる。

2011年(平成23年):

東日本大震災の影響を受けるも、酒造りを継続。地域復興の象徴として、地元に根ざした酒造りの姿勢が注目される。

2022年(令和4年):

福島県沖地震により、明治時代から続く旧蔵が全壊判定(※)を受ける。安全性の確保と酒造継続のため、新蔵建設を決断。

⇒福島県沖地震により、明治時代から続く旧蔵が全壊判定(※)

〇酒造りに欠かせない釜も損傷し、一時は「蔵を畳もうか」と社長の斎藤美幸さんが悩むほどの危機に直面します。しかし、当時専務だった息子・斎藤湧生さんが「1%でも可能性があるなら続けたい」と強く訴え、新蔵「金水晶四季の蔵」の建設を決断。2024年に完成し、酒造りを再開しました。

2024年(令和6年):

福島市荒井地区に新蔵「金水晶四季の蔵」が完成。最新設備と伝統技術を融合させた酒造りを再開し、さらなる品質向上を目指す。

現在:

福島市唯一の酒蔵として、地元の誇りを胸に、伝統と革新を両立した酒造りを展開。全国新酒鑑評会での金賞受賞歴は15回を超え、国内外で高い評価を得ている。

Data

生産者:有限会社金水晶酒造店

住所:福島県福島市松川町字本町29

創業:1895(明治28)年

TEL:024-567-2011

URLhttp://www.kinsuisho.com/ (直接注文可)

特定名称:純米酒

原料米&精米歩合:麹米・掛米ともに五百万石60%

アルコール度数:15%

酵母:

日本酒度:+2

酸度:1.2

容量: 720ml、1800ml

 

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