特別純米酒 國稀

とくべつじゅんまいしゅ くにまれ

2025.07.28

暑寒山麓の清らかな伏流水で醸す純米酒の逸品

北海道・増毛町に蔵を構える國稀酒造が醸す『特別純米酒 國稀』は、北の大地と海風に育まれた、日本酒らしい凛とした風格を持つ一本です。酒造好適米を用いて丁寧に仕込み、米の旨みをしっかりと引き出しながら、すっきりとした淡麗辛口の味わいに仕上げています。口に含むと、清らかな香りとシャープなキレが心地よく、料理の味を邪魔することなく寄り添う食中酒として、高い評価を得ています。

特に冷やすことで冴えるキレと透明感のある味わいは、繊細な和食との相性が抜群で、旬の刺身や焼き魚などと合わせれば、その品格と調和力が際立ちます。また、北海道の酒蔵ならではの澄んだ水と自然の恵みが詰まっており、増毛町の風景や風土を思い浮かべながら味わうと、一層奥行きのある酒体を感じられます。職人の技と地域の伝統が息づく「國稀 特別純米酒」は、日常の晩酌にも、贈り物にもふさわしい一本。飲むたびに、静かで力強い北国の酒の美しさに触れることができる、まさに“誠実な味わい”を追求した純米酒です。

■飲み方あれこれ!!

涼冷え(15℃):

「特別純米酒 國稀」のすっきりとした淡麗な酒質が最も素直に感じられる温度帯で、米の旨味がほどよく開きながらも雑味が出ず、透明感のある飲み口になる。香りは控えめで、口に含むと柔らかい旨味が広がり、後味はスッと引いていく。海産物との相性が特に良く、北海道らしい食中酒としての魅力が際立つ。

常温(20℃):

冷やしすぎないことで、米のふくらみや穏やかな香りが自然に立ち上がり、落ち着いた味わいが楽しめる。冷酒よりも旨味がやや前に出て、丸みのある口当たりが心地よい。派手さはないが、飲み飽きしない安定感があり、料理を選ばず寄り添う万能さが感じられる温度帯である。

ぬる燗(40℃):

温度を上げることで米の旨味がふくらみ、柔らかく包み込むような味わいに変化する。國稀の持つ淡麗さはそのままに、ほのかな甘みと旨味が調和し、口当たりがより滑らかになる。香りも穏やかに広がり、冷えた季節には特に心地よい温度帯で、食中酒としての懐の深さがより強く感じられる。

おすすめのマリアージュ

●刺身(白身魚):

ヒラメやタイなどの白身魚は、繊細な旨味と淡い香りが特徴で、「特別純米酒 國稀」のクリアな味わいと非常に調和する。酒のすっきりしたキレが魚の甘みを引き立て、後味を軽やかに整えるため、口中がリセットされるような心地よさがある。特に昆布締めのような軽い熟成を施したものとは、旨味同士が重なり合い、より深い調和が生まれる。

●焼き魚(塩焼き・特にホッケ):

北海道らしいホッケの塩焼きは、香ばしさと脂の旨味がしっかりしており、國稀の淡麗な酒質がその脂をすっと切り、後味を軽くしてくれる。温度帯を常温やぬる燗にすると、酒の旨味がふくらみ、焼き魚の香ばしさとより自然に寄り添う。魚の脂と酒のキレが交互に引き立て合う、非常に相性の良い組み合わせである。

●塩辛(イカ塩辛):

塩味と旨味が強い塩辛は、淡麗な酒では負けてしまうこともあるが、「特別純米酒 國稀」は雑味の少ない旨味がしっかりしているため、塩辛の濃厚さを受け止めつつ、後味をすっきりと整える。冷や(涼冷え)で合わせると、塩辛の強さが和らぎ、酒の透明感が際立つ。海の町の酒と海の発酵食品という、土地の相性の良さも感じられる組み合わせである。

●天ぷら(白身魚・野菜):

揚げ物の軽い油分と、國稀のキレの良さが非常に好相性。特にキスやアスパラ、舞茸など、香りや旨味が強すぎない素材が合う。酒のすっきりした飲み口が油を流し、素材の甘みを引き立てるため、食べ進めても重くならない。花冷え〜涼冷えの温度帯が最もバランスが良い。

●冷奴(薬味たっぷり):

シンプルな料理ほど、國稀の穏やかな香りと米の旨味が生きる。生姜やネギ、大葉などの薬味を添えた冷奴は、酒の清涼感とよく馴染み、口当たりの柔らかさが心地よい。常温で合わせると、豆腐の甘みと酒の旨味が自然に重なり、優しい味わいのマリアージュになる。

▶「國稀酒造株式会社」のこと

「國稀酒造株式会社」は、北海道増毛町に蔵を構える日本最北の酒蔵として知られています。創業は1882年(明治15年)。初代・本間泰蔵は新潟県佐渡出身で、呉服商として小樽から増毛へ渡り、ニシン漁や海運業など多角的な事業を展開する中で、地域の需要に応える形で酒造業を始めました。当時、北海道では本州からの移入酒が主流で高価だったため、地元での自家醸造に踏み切ったのです。

創業当初は「丸一本間」の屋号で営業し、1902年には「丸一本間合名会社」として法人化。2001年には現在の「國稀酒造株式会社」へ社名変更されました。代表銘柄「國稀」は、かつて「國の誉」と呼ばれていた酒を、乃木希典元陸軍大将 (※)への敬意から改名したもので、「国に稀な良い酒」という意味が込められています。

⇒乃木希典元陸軍大将 (※)

〇1904(明治37)年の日露戦争では、寒冷地に強い兵士として北海道の第七師団が出征。増毛町からも多くの若者が参加し、激戦地・二百三高地で多数の戦死者を出しました。

■乃木希典

戦後、戦没者を弔うために増毛町で忠魂碑(慰霊碑)を建立することになり、泰蔵が発起人となります。町民から寄付を募り、碑文の揮毫(きごう)を乃木希典元陸軍大将に依頼するため、東京へ赴きました。

実際に乃木大将と面会した泰蔵は、その人格と誠実さに深く感銘を受けます。帰郷後、代表銘柄「國の誉」を改名することを決意。乃木希典の「希」の字をいただき、「國稀」と命名。ただし、「希」ではなく「稀」としたのは、「そのまま使うのは畏れ多い」との配慮から。「国に稀な良い酒」という意味も込められています。 碑は現在も増毛町に現存し、泰蔵の志と乃木将軍への敬意が形として残っています。

「國稀酒造」の酒造りは、南部杜氏の伝統技術を継承しながら、北海道の自然を活かした造りが特徴です。仕込み水には、暑寒別岳の伏流水を使用。ミネラル分が少ない超軟水で、すっきりとした辛口の酒に仕上がります。

使用する酒米は、兵庫県産「山田錦」、北陸・東北産「五百万石」、そして地元・増毛町産の「吟風」など。特に「吟風」は北海道の酒造米として注目されており、國稀では地元農家と連携して品質向上にも取り組んでいます。
酒造りは寒仕込みを基本とし、冬季に杜氏と蔵人が泊まり込みで作業を行います。酒米の状態に応じて浸水時間などを微調整し、毎年安定した品質を保つ工夫がなされています。

また、「國稀酒造」の酒は淡麗辛口が中心で、食中酒としての評価が高く、海産物との相性が抜群。特に刺身や焼き魚など、北海道の食文化と深く結びついた味わいが魅力です。

▶「國稀酒造株式会社」の歴史(年表)

1849年(嘉永2年):

創業者・本間泰蔵、新潟県佐渡島にて誕生。

1875年(明治8年):

増毛町に移住し、呉服商「丸一本間」を開業。

1882年(明治15年):

増毛郡役所に醸造免許を申請し、日本酒の自家醸造を開始。國稀酒造の起源。

1902年(明治35年):

「丸一本間合名会社」として法人化。現在地に石造りの酒蔵を建設。

1916年(大正5年):

増毛町に忠魂碑が建立される。泰蔵が発起人となり、乃木希典元陸軍大将に碑文の揮毫を依頼。

1920年(大正9年):

代表銘柄「國の誉」を「國稀」に改名。乃木大将の「希」の字に敬意を込めて命名。

1925年(大正14年):

本間泰蔵が75歳で隠居。

1927年(昭和2年):

泰蔵が逝去。

2001年(平成13年):

創業から119年を経て、社名を「國稀酒造株式会社」に改称。

Data

生産者:國稀酒造株式会社

住所:北海道増毛郡増毛町稲葉町1-17

創業:1882(明治15)年

TEL:0164-53-1050

URLhttp://www.kunimare.co.jp/(直接注文可)

特定名称:純米酒

原料米&精米歩合:麹米・掛米ともに五百万石55%

アルコール度数:15.7%

酵母:

日本酒度:+4~+6

酸度:1.4~1.6

容量:300ml(瓶)、720ml(瓶)、1800ml(瓶)

 

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