Laphroaig 10 Years Old
2024.04.21
スモーキーで磯の香りがする王室御用達のシングルモルト
『ラフロイグ10年』は、スコットランド・アイラ島の南岸に位置するラフロイグ蒸留所が造る、世界的に有名なシングルモルトウイスキーです。その特徴は何よりも「強烈な個性」。ヨード、海藻、薬品、スモークといった独特の香りが一気に押し寄せ、初めて飲む人には衝撃を与えるほどの存在感を持っています。しかし、その奥には甘みや麦の旨味がしっかりと潜んでおり、飲み進めるほどに複雑さと魅力が深まる“中毒性のあるウイスキー”として世界中に熱狂的なファンを持ちます。
香りは、焚き火の煙、潮風、ヨード、湿った土、バニラの甘さが層を成して広がる。口に含むと、まずは濃厚なピートスモークが支配し、続いてバニラ、蜂蜜、スパイス、オークの甘苦さが現れる。テクスチャーはオイリーで厚みがあり、10年熟成とは思えないほどの深いコクを感じさせる。余韻は非常に長く、スモークと塩気、甘みがゆっくりと溶け合いながら続き、アイラモルトの真髄を体現するような後味を残す。
「ラフロイグ10年」は、ただ強烈なだけではなく、飲むたびに新しい表情を見せる奥行きの深さが魅力です。アイラモルトの世界を象徴する一本であり、ウイスキー愛好家から「唯一無二の個性を持つウイスキー」として高く評価されています。
■飲み方あれこれ!!
ロック:
氷で冷やされることで、ラフロイグ10年の強烈なヨード香とスモークがゆっくりと立ち上がり、香りの輪郭がより明確になる。冷却によって甘みが引き締まり、バニラや蜂蜜のニュアンスが控えめに現れる。余韻には海藻や潮風を思わせるミネラル感が長く残り、アイラモルトの個性を静かに堪能できる。
トワイスアップ(1:1の加水):
水を加えると香りが大きく開き、薬品香・海の香り・スモークの三層がより立体的に広がる。味わいは柔らかくなり、ピートの強烈さの奥に潜む麦の甘みやバニラがはっきりと感じられる。ラフロイグの複雑さを最も理解しやすい飲み方で、余韻は長く、塩気と甘みが心地よく続く。
ソーダ割り(ハイボール):
強烈なスモークが爽快に弾け、潮風のようなミネラル感が軽やかに広がる。薬品香が炭酸によってシャープに立ち上がり、ラフロイグらしさを保ちながらも飲みやすく変化する。食中酒としても優秀で、脂のある料理との相性が特に良い。
▶「ラフロイグ蒸留所」のこと
ラフロイグ蒸留所は、アイラ島南部ポートエレン港から3kmほど東へ行った、美しい入り江に面したところにある。アレクサンダーとドナルドのジョンストン兄弟によって、1815年に創設された。ラフロイグとは、ゲール語で「広い湾の美しい窪地」という意味である。
1960年代から70年代には、ベッシー・ウイリアムソン(※)という女性が所長を務めたことでも知られる。長いスコッチウイスキーの歴史の中で、女性がオーナー兼蒸留所所長となったのは彼女だけである。 「ラフロイグのファーストレディ」と評され、現在も続く数々のこだわりの製法は、彼女の時代から受け継がれるものである。
⇒ベッシー・ウイリアムソン(※)
〇ベッシー・ウイリアムソンは1932年の夏に初めてアイラ島を訪れ、3ヵ月契約の事務員、つまりアルバイトとしてラフロイグ蒸留所に雇われた。しかし、当時の署長だったイアン・ハンターにその才能を見出され正式採用されることになる。
イアンには、ウイスキー造りのノウハウやマーケティングなどを授けられ、禁酒法解禁直後のアメリカマーケットの開拓を任せられた。そこでベッシーは、ラフロイグばかりでなく、全てのアイラモルトをプロモートして回った。「アイラモルトをアメリカに広めた立役者」と言われる所以である。
イアン・ハンターの没後、遺言でベッシーはラフロイグ蒸留所の経営を委ねられることになる。
就任後、ベッシーは大改修工事に着手し、今日まで続くラフロイグ蒸留所の礎を築いた。その他にも、伝統的なフロアモルティングの継承、熟成にはアメリカンホワイトオークのファーストフィルバーボン樽しか使わないと決めたのも彼女だった。 ベッシーは1972年に引退した後も、この地を離れることなく71歳までアイラ島で暮らし、その生涯を終えることとなる。彼女の墓は湾の高台にあり、今もラフロイグ蒸留所を見守るようにひっそりと建っているという。
ラフロイグは、現在でもフロアモルティングを続ける数少ない蒸留所のひとつ。麦芽を乾燥させるピートも独自の採掘場を持っている。
ピートは海の近くにある蒸留所独自のピートボグ(湿原)から採取されたもので、多量の水ゴケや海藻が含まれている。このピートを使うことで磯の香りやヨード臭といった、ラフロイグ独特のフレーバーを生むといわれている。
この自社製麦芽(フェノール値:45~55ppm)と、残りをポートエレン製もしくは本土産(同:35~40ppm)のものを2対8の割合で混合し使用している。酵母はマウリ社製のウイスキー酵母を使用。ポットスチルは初留がストレートヘッド型、再留がランタンヘッド型のアイラ島では最小のスチル(約4700リットル)を使用。
スモーキーでピーティであるとともに、薬品臭を思わせるヨード香。口にした途端拒絶反応を示す人も少なくはないが、一度ハマるとやめられないという人も多い。
生産量の7割がシングルモルトとして出荷、残りがブレンデッド用に回される。
英国王室御用達ブランドで、チャールズ皇太子愛飲のウイスキーとしても知らる。1994年、あらゆるシングルモルトの中で、唯一プリンス・オブ・ウェールズ御用達の勅許状を賜り、皇太子の紋章をラベルに使うことが許されている。
アライド・ディスティラーズの元で長らく生産を続けてきたが、2005年にアメリカのビーム・グローバル社がハイランドのアードモア蒸留所とともに買収。その後、2014年にはサントリーが買収している。
▶「ラフロイグ蒸留所」の歴史(年表)
1815年:
ドナルド&アレクサンダー・ジョンストン兄弟がラフロイグ蒸留所を創業する。アイラ島南岸の海沿いに位置し、独特のピート香を持つウイスキーづくりが始まる。
1826年:
蒸留所の正式な操業記録が残り、地域の主要な合法蒸留所として認知される。
1836年:
ドナルド・ジョンストンが単独経営者となり、ラフロイグの基盤を固める。
1847年:
ドナルド・ジョンストンが事故で亡くなり、甥のアレックス・ジョンストンが経営を引き継ぐ。
1857年:
アレックスが亡くなり、ジョンストン家の親族が経営を継続する。
1887年:
蒸留所の規模が拡大し、アイラ島でも有数の生産量を誇る蒸留所となる。
1907年:
ラフロイグのレシピを巡り、隣接するラガヴーリン蒸留所との間で有名な“レシピ争い”が発生する。
1921年:
イアン・ハンターが蒸留所を継承し、ラフロイグの近代化を進める。後にアメリカ市場開拓にも成功する。
1930年代:
ハンターがバーボン樽熟成を積極的に導入し、現在のラフロイグの味わいの基礎が形成される。
1954年:
イアン・ハンターが亡くなり、秘書であったベッシー・ウィリアムソンが蒸留所を引き継ぐ。スコッチ史上初の女性蒸留所長として知られる。
1962年:
ベッシーが蒸留所をロング・ジョン社へ売却するが、引き続き経営に関わる。
1972年:
アライド・ディスティラーズが蒸留所を取得し、設備の近代化が進む。
1994年:
英国王室よりロイヤルワラント(王室御用達)を授与される。スコッチ蒸留所としては極めて名誉ある認定となる。
2005年:
ビーム社(後のビームサントリー)が蒸留所を取得し、世界的なブランド展開が加速する。
2015年:
創業200周年を迎え、記念ボトルやイベントが世界各地で開催される。
2020年代:
伝統的なフロアモルティングを維持しつつ、限定リリースや熟成違いのシリーズが継続的に発表され、世界的な人気を保ち続けている。
Data
蒸留所:ラフロイグ蒸留所(ビームサントリー社)
所在地:アイラ島 南部 ポートエレン近郊
URL:https://www.suntory.co.jp/whisky/laphroaig/ (サントリー公式HP)
創業年:1815年
蒸留器:ストレートネック型、ランタン型 (初×3基、再×4基)
アルコール度数:43度
容量: 750ml((瓶:正規品)、700ml((瓶:並行輸入品)
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