Bowmore 12 Years Old
2026.04.21
アイラモルトの魅力を凝縮した一本
『ボウモア12年』は、スコットランド・アイラ島で最も古い蒸留所のひとつであるボウモア蒸留所が造り続けてきた、クラシックなアイラモルトの代表格です。アイラモルトといえば強烈なスモーキーさやヨード香を思い浮かべる人も多いですが、「ボウモア12年」はその中でも特に「バランスの良さ」で知られています。潮風を含んだピートのスモーク、柔らかなフルーティーさ、そしてほのかな甘みが調和し、アイラ初心者から愛好家まで幅広く支持される味わいを持っています。
香りは、ボウモアらしいスモーキーさの奥に、レモンや蜂蜜を思わせる優しいアロマが漂います。味わいは、温かみのあるコクとともに、ダークチョコレートのようなニュアンスが感じられ、スモークと甘みが心地よく交差します。余韻は長く繊細で、潮の気配を残しながらゆっくりと消えていきます
。
製法面でも伝統が息づいており、蒸留所は今なお自前のフロアモルティングを行い、麦芽づくりから手がけています。発酵槽にはオレゴン松を使用し、熟成にはシェリー樽とバーボン樽を組み合わせることで、ボウモア独自の複層的な味わいが生まれます
。
「ボウモア12年」は、「アイラの女王」と呼ばれるにふさわしい気品と調和を備えたウイスキーです。スモーキーでありながら飲みやすく、食中酒としても単独でも楽しめる万能な一本として、多くのファンに愛され続けています。
■飲み方あれこれ!!
ロック:
氷で冷やされることでスモーキーさが穏やかになり、レモンや蜂蜜のような甘い香りがよりクリアに立ち上がる。口当たりは引き締まり、ダークチョコレートを思わせるコクがゆっくりと溶け出すように広がる。余韻には潮の気配が残り、アイラらしさを上品に楽しめる。
トワイスアップ(1:1の加水):
水を加えることで香りが大きく開き、スモークの奥に潜む柑橘や蜂蜜のニュアンスが鮮明になる。味わいは柔らかく、甘みとスモークのバランスが最も整う飲み方。アイラモルトの個性を保ちながらも飲みやすく、長い余韻の繊細さが際立つ。
ソーダ割り(ハイボール):
スモーキーさが爽やかに広がり、潮風のようなミネラル感が心地よく弾ける。レモンのような軽い酸味と甘みが引き立ち、食中酒としても優秀。アイラモルトの入門としても最適で、飲み疲れしない軽快な仕上がりになる。
▶「ボウモア蒸留所」のこと
ボウモア蒸留所の創設は、1779年。創始者は地元の農民デイビッド・シンプソンで、アイラ島最古の蒸留所である。蒸留所は、アイラ島の中央、インダール湾に面したボウモアの街の小さな港に位置している。第二次大戦中には、飛行艇の訓練基地として利用されていた。
ボウモアとはゲール語で「大きな岩礁」、あるいは「大きな湾」の意味。
熟成庫は海岸に面し、強風が吹く日には波しぶきが屋根の上まで飛び散ることがあり、海面よりも低い位置になることもあり、蒸留所内は潮の香りに満ちている。1994年まではモリソン・ボウモア社の所有だったが、同年7月にサントリーが買収し、現在まで同社が所有している。
仕込み水には、ピート色の濃い蒸留所近くを流れるラガン川の良質な軟水を使用。ラガン川はアイラ島最大の川で、島の最高峰ベンビカール山(標高491m)の麓から流れ出る。また、現在でもフロアモルティング(※)を行う数少ない蒸留所の一つで、全体の40%ほどをまかなっている。
⇒フロアモルティング(※)
〇フロアモルティング(floor malting)とは、大麦麦芽を水に浸したあとに、コンクリートの床に広げて発芽を促す工程をいう。 発芽がムラなく行われるように、一定の間隔で発芽をシャベルですき返す手間のかかる作業である。 大量生産できないため最近では、麦芽製造専門の業者(モルトスター)に外注するのが一般的となっているが、ザ・バルヴェニー蒸留所やボウモア蒸留所などのように伝統製法を守ることこだわる蒸留所もある。
マッシュタン(糖化槽)はステンレス製、発酵槽にはオレゴンパイン材の木桶、蒸留は小型のストレートヘッド型のポットスチルを使用。ニューポット(蒸留したての原酒のこと)はオーク樽(主にホワイトオークのバーボン樽70%と、スパニッシュオークのシェリー樽30%)に詰められ熟成される。
その他にも、ボルドーとマディラのワイン樽、ジャパニーズオークであるミズナラ樽などでも貯蔵熟成を行っている。貯蔵は3棟あり、中でも特長的なのが第1貯蔵庫。スコッチ・モルトウイスキー蒸留所で最も古い歴史を持ち、海に直に面した海抜0mに位置している。
ピート香はアイラモルトの中では中位で、スモーキーさの中に、海の香りやどこか華やかな花の香りが絶妙なバランスで混ざり合う。
ビジターセンターや売店も充実していて、蒸留廃液(スペントウォッシュ、スペントリース)の高熱を二次利用した温水プールをつくり、島民の福祉に役立ている。
▶「ボウモア蒸留所」の歴史(年表)
1779年:
地元商人ジョン・P・シムソン(Simson)が「ボウモア蒸留所」を創業したとされる。アイラ島で最古、スコットランドでも最古級の蒸留所として知られる。
1816年:
シムソンが正式な蒸留免許を取得した記録が残る。
1837年:
グラスゴーのブレンダー、ウィリアム&ジェームズ・マッター(Mutter)兄弟が蒸留所を取得し、設備拡張と技術革新を進める。
1841年:
ウィンザー城がボウモアの樽を注文し、名声が高まる。
1887年:
マッター家による大規模な拡張が進み、商業蒸留所としての地位を確立する。
1892年:
キャンベルタウンのジョン・ベル・シェリフが蒸留所を2万ポンドで買収し、ボウモア蒸留所会社(Bowmore Distillery Company)
を設立する。
1925年:
シェリフ家が蒸留所を再取得し、経営を立て直す。
1940年:
第二次世界大戦により生産停止。蒸留所は英空軍(RAF)に接収され、対潜哨戒の拠点として使用される。
1940~1943年:
RAFの3つの飛行隊が蒸留所を基地として運用する。
1950年:
インヴァネスの ウィリアム・グリゴー・アンド・サン株式会社(William Grigor & Son Ltd.) が蒸留所を買収する。
1963年:
スタンリー・P・モリソンが蒸留所を買収し、モリソン・ボウモア蒸留所株式会社(Morrison Bowmore Distillery Ltd.)を設立。以後、品質向上と設備近代化が進む。
1970年代年:
モリソン家の時代に「シードラゴン」など象徴的なボトルが登場し、蒸留所の評価が高まる。
1980年代年:
画期的な熱回収システムを導入し、余剰熱でボウモア町のプールを温めるなど地域貢献も行う。
1989年:
日本のサントリーが蒸留所の株式を取得し、1994年に完全買収へと至る。
1993年:
英国女王エリザベス2世が初めて訪れたスコッチ蒸留所として記録される。
1994年:
「ブラック・ボウモア」初版が発売され、後に伝説的なコレクションとして評価される。
2012年:
クイーンズ・エクセレンス・アワードを3年連続で受賞する偉業を達成する。
2020年:
「1957」ボトル(54年熟成)が発表され、アイラ最古級の超長熟リリースとして注目される。
2023年:
No.1 Vaults(海面下に位置する熟成庫)の伝説に新たな章が加わるとされる。
2024年:
ボトルデザイン刷新と新レンジの発表が行われる。
Data
蒸留所:ボウモア蒸留所(モリソン・ボウモア社)
所在地:アイラ島 ボウモア村 インダール湾 沿岸
URL:https://www.suntory.co.jp/whisky/bowmore/ (サントリー公式HP)
創業年:1779年
蒸留器:ストレートヘッド型(初×2基、再×2基)
アルコール度数:40度
容量:700ml(瓶)
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