ハイランドパーク12年 ヴァイキング・オナー

Highland Park 12 Years Old Viking Honour

2023.08.31

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オークニー固有のピートが生み出すオールラウンダーな一杯

『ハイランドパーク 12年 ヴァイキング・オナー』は、スコットランド最北のオークニー諸島で造られるシングルモルトで、世界的に“バランスの良さ”で高く評価されている一本である。ハイランドパーク蒸留所は1798年創業の歴史を持ち、オークニーの厳しい自然環境と、かつて島を支配したヴァイキング文化の影響を色濃く残す独自のスタイルを築いてきた。12年はその象徴的なボトルであり、蜂蜜の甘さ、柔らかなスモーク、穏やかなスパイスが見事に調和した味わいが特徴となっている。

香りは、ハチミツ、ヘザーハニー、オレンジピール、バニラが優しく広がり、奥にほのかなピートスモークが漂う。アイラモルトのような強烈なスモークではなく、オークニー産ピート特有の“花の蜜を思わせる甘い煙”が心地よく香るのが魅力である。口に含むと、蜂蜜の甘み、麦芽のコク、シトラスの爽やかさが層を成し、続いてシェリー樽由来のドライフルーツやスパイスが深みを与える。スモークは控えめながら存在感があり、甘さと塩気、スパイスが絶妙に絡み合う。

余韻は中程度からやや長めで、ヘザーハニーの甘さと柔らかなスモークがゆっくりと続き、最後にほのかなスパイスが全体を引き締める。力強さと優しさを併せ持つ味わいは、初心者にも愛好家にも親しまれ、世界中で“最も完成度の高い12年ものの一つ”と称されることも多い。

「ハイランドパーク 12年 ヴァイキング・オナー」は、北海の自然とヴァイキングの精神を感じさせる、上品で調和の取れたシングルモルトである。

■飲み方あれこれ!!

ロック:

ハイランドパーク12年の特徴である“ヘザーハニーの甘さ”と“柔らかなスモーク”が、冷却によって引き締まりながらも心地よく広がる。アイラ系のような強烈なスモークではなく、花の蜜を思わせる甘い煙が穏やかに立ち上がり、オレンジピールやバニラの香りがすっきりと感じられる。氷が溶けるにつれ、麦芽のコクとほのかなスパイスがゆっくりと開き、北海の風を思わせるミネラル感が余韻に残る。

トワイスアップ:

1:1の加水で香りが大きく開き、ヘザーハニー、バニラ、シトラス、ドライフルーツの甘いアロマがふわりと立ち上がる。アルコールの刺激が和らぐことで、ハイランドパーク特有の“甘さ・スモーク・スパイス”の三位一体が最も美しく感じられる飲み方。口当たりは非常に滑らかで、蜂蜜の甘みと柔らかなピートスモークが調和し、余韻には心地よいスパイスが静かに続く。

ソーダ割り:

ソーダの刺激とともに、オレンジピールや蜂蜜の明るい香りが弾け、軽やかなスモークが爽快に広がる。甘さ・塩気・スモークのバランスが整い、非常に飲みやすく食中酒としても優秀なハイボールになる。スモークが強すぎないため、料理の邪魔をせず、昼下がりにも合う軽快で上品な一杯に仕上がる。

 

▶「ハイランドパーク蒸留所」のこと

オークニー諸島はスコットランドの最北部に位置し、大小70余りの島々からなる。オークニーの名前の由来は、「アザラシの島」または「イノシシの島」といった説があるが確かなことは分かっていない。

8世紀以降、オークニー諸島はシェットランド諸島と同様にヴァイキングによって支配された土地であり、寒冷な気候と強風の影響で高い樹木は育たなかった。アイラ島やスカイ島とは異なり、オークニー諸島ではピートと低木のヘザーが広がっている。

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■ハイランドパーク蒸留所

「ハイランドパーク蒸留所」は、1798年にオークニー諸島の中心であるメインランドのカークウォールに創設、スコットランドで最も北に位置する蒸留所である。

創業者は、教会の典礼係でもあり、伝説的な密造者である長老のマグナス・ユンソン。重税から逃れるため、ウイスキーを説教壇の下に隠したという逸話が残っている人物である。

「ハイランドパーク」では、今でも麦芽の20%をフロアモルティングという伝統的で手間のかかる製法で仕込んでいる。こうしてできたモルトは、オークニー独自のピートのスモーキーさとヘザーや蜂蜜の甘い香り、そして複雑で豊かなフレーバーが特徴。

この個性は、メインランド島でしか採れない貴重なピートによって形作られている。ピートはフォギー、ヤフィー、モスの3層に分かれており、自家製麦芽と本土のノンピート麦芽を混ぜて使用することで、まろやかでスムーズな余韻の長いモルトが生み出される。

発酵槽は、オレゴンパイン、ダグラスファー、サイベリアンラーチ製のが12基稼働しており、スチルは初溜・再溜を含む4基。

熟成には、スパニッシュオークとアメリカンオークのシェリー樽を使い、19あるダンネージ倉庫と4棟のラック式倉庫には、4万樽以上のウイスキーが眠りについている。

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■フロアモルティング

19世紀後半、ハイランドパークの名声は広く高まり、デンマーク王やロシア皇帝を招いたパーティで供されると、「最上のモルトウイスキー」と賞賛された。

ウイスキー評論家の故マイケル・ジャクソン氏も高く評価し、ハイランド・パーク12年に90点という高得点を与えた。
2007年にはパッケージを変更、ヴァイキングの要素が取り入れられたデザインとなった。

「ハイランドパーク」のウイスキーはシングル・モルト以外にもブレンデッドの原酒としても使われており、オーカディアン(オークニー人)はこのウイスキーを「北の巨人」と自負している。

▶「ハイランドパーク蒸留所」の歴史(年表)

1798年:

オークニー諸島カークウォールにハイランドパーク蒸留所が創業する。創業者は密造酒づくりの名手として知られたマグナス・ユンソンとされ、島の厳しい自然とノルス文化の影響を受けた独自の酒づくりが始まる。

1826年:

正式に蒸留免許を取得し、合法蒸留所として本格稼働を開始する。以降、オークニー産ピートを用いた“甘いスモーク”が特徴的な酒質が形成されていく。

1890年代年:

蒸留所の設備が拡張され、石造りの熟成庫やフロアモルティングが整備される。伝統的な製法を守りながら生産量が安定し、島外への流通が増える。

1937年:

ハイランドディスティラーズ社が蒸留所を買収し、設備の近代化が進む。品質管理が強化され、ハイランドパークの酒質がより洗練されていく。

1979年:

シングルモルトとしての公式ボトルが本格的に展開される。12年はこの時期から“バランスの名手”として世界的な評価を獲得し始める。

1997年:

蒸留所の大規模な改修が行われ、ポットスチルや熟成庫が更新される。伝統的なフロアモルティングは維持され、オークニー産ピートを使った独自のスタイルが継承される。

2006年:

エドリントングループ(マッカランなどを所有)が蒸留所を傘下に収め、ブランド戦略が強化される。国際市場での存在感が大きく高まる。

2017年:

ブランドの大幅なリニューアルが行われ、「ヴァイキング・オナー」シリーズが誕生する。オークニーのヴァイキング文化を前面に押し出したデザインと物語性が世界的に注目される。

2020年:

サステナビリティへの取り組みが強化され、環境負荷を抑えた蒸留所運営が本格化する。伝統と環境保全を両立する姿勢が評価される。

2023年:

観光施設がさらに整備され、ハイランドパーク蒸留所はオークニー諸島の主要観光地として人気を高める。伝統的な製法とヴァイキング文化を融合したブランドとして、世界中のモルトファンから支持を集める。

Data

蒸留所:ハイランドパーク蒸留所(エドリントングループ)

所在地:オークニー諸島 メインランド島 カークウォール町の南方高台

URL:https://sanyo-brands.jp/lp/highlandpark/ (三陽物産(株)HP)

創業年:1798年

蒸留器:ストレートネック型(初×1、再×1)

アルコール度数:40度

容量:700ml(瓶)

 

 

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