華鳩 特別純米 華Colombe

はなはと とくべつじゅんまい はなころんぶ

2026.06.16

軽やかさと上品さを併せ持つ特別純米の味わい

『華鳩 特別純米 華Colombe』は、広島県呉市・音戸の老舗蔵である榎酒造が手がける、柔らかさと香味の調和を追求した特別純米酒です。蔵元の代表銘柄「華鳩」が持つ穏やかな旨味を基調にしながら、フランス語で“鳩”を意味する“Colombe”の名が示すように、軽やかで優雅な味わいをイメージして造られています。華やかさよりも、食事に寄り添う上品な香りと、米の旨味を丁寧に引き出した落ち着いた風味が特徴です。

口に含むと、まずはふくらみのある米の甘味が穏やかに広がり、続いて酸がやさしく輪郭を整えます。派手さはないものの、飲み進めるほどに味の奥行きが感じられ、特に常温からぬる燗にかけては、旨味が一層ふくらみ、余韻の柔らかさが際立ちます。広島の軟水仕込みらしい、丸みのある口当たりと滑らかな質感も魅力のひとつです。

料理との相性も幅広く、白身魚の塩焼きや煮物、だしを使った和食全般とよく合います。素材の味を生かした料理と合わせることで、酒の穏やかな旨味が引き立ち、食中酒としての実力を存分に発揮します。日常の食卓に寄り添いながら、しみじみとした美味しさを楽しめる一本です。

■飲み方あれこれ!!

ぬる燗(40℃):

穏やかな旨味が最もきれいに広がり、柔らかな酸が輪郭を整えてくれる温度帯です。華やかさよりも優雅さが前に出て、米の甘味とふくらみが心地よく感じられます。余韻はやさしく、食事との相性も抜群で、特にだしを使った料理と合わせると調和が際立ちます。

常温(20℃):

丸みのある口当たりと落ち着いた香りがバランスよく感じられ、酒本来の旨味が素直に広がります。派手さはないものの、飲み進めるほどに奥行きが増し、しみじみとした美味しさが楽しめます。日常の食卓に寄り添う、最も安定した表情を見せる温度帯です。

花冷え(10℃):

軽やかさが際立ち、上品な香りがすっと立ち上がる爽やかな印象になります。冷やすことで味わいが引き締まり、キレの良さが増して食中酒としても使いやすくなります。白身魚の塩焼きや淡い味付けの料理と合わせると、酒の清らかさがより引き立ちます。

おすすめのマリアージュ

●白身魚の塩焼き:

穏やかな旨味と上品な香りが、白身魚の淡い旨味を邪魔せず引き立てます。酒の柔らかな酸が後味をすっきりとまとめ、素材の清らかさがより際立ちます。

●だし巻き卵:

ふくらみのある米の甘味と、だしの優しい旨味が自然に重なります。常温〜ぬる燗で合わせると、酒の丸みが卵の柔らかさと調和し、心地よい余韻が続きます。

●鶏の塩麹焼き:

塩麹のまろやかな甘味と旨味に、華Colombeの穏やかなコクが寄り添います。燗にすると酒の旨味がふくらみ、鶏のジューシーさをより深く感じられます。

●煮物(根菜の含め煮):

落ち着いた香味と柔らかな口当たりが、だしの旨味と甘辛い味付けに寄り添います。ぬる燗にすると味の一体感が増し、しみじみとした美味しさが広がります。

●湯豆腐:

控えめで上品な香りが豆腐の繊細な味わいと調和します。温度帯は常温〜人肌燗が最適で、酒の丸みが湯豆腐の優しい旨味を包み込みます。

▶「榎酒造株式会社」のこと

「榎酒造株式会社」は、1899年(明治32年)に広島県呉市音戸町で創業した蔵元で、瀬戸内海に面した温暖な気候と、広島の軟水を生かした酒造りを続けてきた老舗である。創業当初から地域に根ざした酒造りを掲げ、戦前・戦後の変動期を乗り越えながら、地元の食文化に寄り添う味わいを追求してきた。代表銘柄「華鳩」は、穏やかな旨味と柔らかな口当たりを特徴とし、広島酒の伝統である軟水仕込みの良さを丁寧に引き出している。

同社の酒造りの特徴は、まず“やわらかさ”を重視した味わい設計にある。広島の軟水は発酵が穏やかに進むため、雑味の少ない滑らかな酒質が生まれやすい。「榎酒造」では、この特性を最大限に生かし、米の旨味をじっくり引き出す低温発酵や丁寧な麹づくりを行っている。また、食中酒としての調和を大切にし、香りが過度に主張しない、落ち着いた香味バランスを持つ酒を多く手がけている点も特徴である。

さらに、伝統を守りながらも新たな挑戦を続けている蔵として知られ、貴醸酒や熟成酒など、独自性のある酒造りにも積極的に取り組んできた。特に貴醸酒の分野では全国的な評価が高く(※)、甘味と酸味の調和を生かした個性的な味わいで知られている。こうした挑戦と伝統の両立が、蔵の魅力を支え続けている。

⇒貴醸酒の分野では全国的な評価が高く(※)

〇「榎酒造」は、広島の蔵元の中でも特に“貴醸酒”の分野で知られる存在である。通常の仕込み水の代わりに日本酒を用いて仕込む貴醸酒は、甘味と酸味が複雑に重なる独特の酒質を生むが、当時はまだ珍しい挑戦だった。榎酒造はこの製法に早くから取り組み、長期熟成によって深みを増す味わいを追求した結果、国内外の品評会で高い評価を獲得。蔵の名を全国に広める大きな転機となった。

「榎酒造株式会社」は、地域の風土と歴史を背景に、日常の食卓に寄り添う酒から個性豊かな酒まで幅広く展開し、広島酒の魅力を現代に伝える蔵として高い存在感を持ち続けている。

▶「榎酒造株式会社」の歴史(年表)

1899年(明治32年):

「榎酒造株式会社」が広島県呉市音戸町に創業し、瀬戸内の温暖な気候と良質な水を生かした酒造りを開始する。

1910年代(明治末〜大正期):

地元向けの清酒生産を拡大し、地域の食文化に寄り添う穏やかな味わいの酒を中心に評価を高める。

1930年代(昭和初期):

麹づくりや発酵管理の技術を強化し、広島酒の特徴である軟水仕込みを生かした柔らかな酒質を確立する。

1945年(昭和20年):

戦時中の物資不足や空襲の影響を受けながらも、戦後の復興期に酒造りを再開し、地域の需要に応える体制を整える。

1950〜1960年代(昭和中期):

設備の近代化を進め、安定した品質の酒造りを実現。代表銘柄「華鳩」の基盤となる味わいが形成される。

1970年代(昭和後期):

食生活の変化に合わせ、食中酒としての調和を重視した酒質設計を強化。穏やかな香りと柔らかな旨味を特徴とするスタイルを確立する。

1980〜1990年代(昭和末〜平成初期):

貴醸酒や熟成酒など、独自性のある酒造りに挑戦し始める。特に貴醸酒の分野で全国的な評価を受け、蔵の個性が広く知られるようになる。

2000年代(平成期):

伝統的な技法を守りつつ、低温発酵や丁寧な麹づくりなど品質向上の取り組みを強化。食事に寄り添う落ち着いた香味バランスの酒を中心にラインナップを拡充する。

2010年代(平成後期):

国内外の日本酒需要の高まりを受け、輸出やイベント参加を通じて「華鳩」ブランドの認知を広げる。貴醸酒の熟成技術でも高い評価を得る。

2020年代(令和期):

伝統と革新を両立させた酒造りを継続し、特別純米酒や貴醸酒など多様な酒質を展開。地域の風土を生かした酒造りを守りながら、現代の食文化に寄り添う酒を追求している。

Data

生産者:榎酒造株式会社

住所:広島県呉市音戸町南隠渡2-1-15

創業:1899年(明治32年)

TEL:0823-52-1234

URLhttps://hanahato.ocnk.net (榎酒造公式サイト・直接注文可)

特定名称:特別純米酒

原料米&精米歩合:麹米:八反錦60%・こいもみじ60%

アルコール度数:14.5%

酵母: 熊本酵母(協会9号系)

日本酒度:+5

酸度:1.6

容量: 720ml(瓶)、1800ml(瓶)

 

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