諏訪泉 純米吟醸 満天星

すわいずみ じゅんまいぎんじょう まんてんせい

2026.04.25

熟成が生むまろやかでふくらみある旨味

『諏訪泉 純米吟醸 満天星』は、鳥取県智頭町にある諏訪酒造が醸す純米吟醸酒で、蔵の柔らかな仕込み水と丁寧な造りが生み出す、ふくよかで優しい味わいが魅力の一本です。原料米には山田錦(25%)と玉栄(75%)が使用され、精米歩合は50%。仕込みを終えた後、約二年間の熟成期間を経て出荷されるため、口当たりはまろやかで、熟成由来の旨味がしっかりと感じられます。

■諏訪酒造株式会社

味わいは、まず柔らかな口当たりが広がり、その後に膨らみのある旨味がじんわりと続きます。水の優しさが酒質にそのまま表れ、雑味のないクリアな印象を保ちながら、飲みごたえのある旨口タイプに仕上がっています。のど越しも良く、後味はすっきりと切れるため、食中酒として非常に優秀です。特に卵料理や貝類、出汁を使った料理など、旨味のある料理と合わせると、互いの旨味が溶け合い、より深い味わいを楽しむことができます。

また、「諏訪泉 純米吟醸 満天星」の魅力のひとつは燗酒との相性の良さです。常温でも美味しく飲めますが、45〜50℃ほどの“やや熱めの燗”にすると旨味がさらに開き、味わいに厚みが増します。蔵元自身も燗酒を推奨しており、温度帯によって表情が変わる奥行きのある酒質が楽しめます。

「満天星(まんてんせい)」という名前は、地元智頭町の町花であるどうだんつつじ(満天星躑躅)に由来し、地域に根ざした酒であることを象徴しています。自然豊かな智頭町の水と米、そして蔵人の技が融合したこの酒は、派手さよりも“しみじみ旨い”味わいを求める人にぴったりの一本です。

■飲み方あれこれ!!

上燗(45℃):

二年熟成の旨味が最もふくらみ、厚みのある味わいが心地よく広がる温度帯です。柔らかな口当たりに深いコクが加わり、香りは落ち着きながらも奥行きを感じさせます。余韻は丸みがあり、飲みごたえと品の良さが両立します。

ぬる燗(40℃):

やわらかな甘味と旨味がバランスよく開き、熟成酒らしい丸みが最も自然に感じられます。雑味がなく、穏やかな香りがふわりと立ち上がり、食事に寄り添う優しい味わいが続きます。

常温(20℃):

水の柔らかさがそのまま酒質に表れ、クリアで落ち着いた旨味が素直に感じられます。熟成によるふくらみは控えめながら、飲み疲れしない上品な旨口として楽しめます。

おすすのマリアージュ

●だし巻き卵:

上燗のふくらむ旨味が、卵の甘味と出汁の柔らかさを包み込み、料理の優しい旨味をより引き立てる。

●あさりの酒蒸し:

ぬる燗の穏やかな旨味が、貝の出汁と自然に溶け合い、あさりの塩味と旨味をまろやかにまとめる。

●鶏の塩焼き:

常温のすっきりした後味が、鶏肉の脂の甘味を受け止めつつ、余韻を軽やかに整えてくれる。

●白身魚の昆布締め:

上燗の厚みある旨味が、昆布の旨味と重なり、魚の繊細な甘味をより深く感じさせる。

▶「諏訪酒造株式会社」のこと

「諏訪酒造株式会社」は、鳥取県八頭郡智頭町に本社を構える老舗の酒蔵で、創業は1859年(安政6年)に遡る。参勤交代で賑わった智頭宿で旅館業を営んでいた先人が小さな造り酒屋を興したことが始まりであり、蔵の名は近隣の諏訪神社に由来する。創業当時から地域の水と米を生かした酒造りを続け、智頭町の自然環境とともに歩んできた蔵である。

同社の酒造りの大きな特徴は、杜氏・鳴川喜三氏の言葉として伝わる「天のない酒造り」という理念(※)に象徴される。これは“酒造りに完成はなく、常により良いものを目指す”という姿勢を示すもので、蔵人たちの精神的支柱となっている。また「毎日が一年生」という言葉も受け継がれ、日々の積み重ねを大切にする蔵の姿勢が表れている。

⇒「天のない酒造り」という理念(※)

〇諏訪酒造は、尾瀬あきら氏の漫画『夏子の酒』の取材先として知られ、作中には実際に「諏訪泉」や「鵬」の瓶が描かれているほか、蔵をモデルにした描写や「天のない酒造り」という名言も複数登場する。特に、鳥取県工業試験場の技官・上原浩氏をモデルにした人物「上田久」が作中に登場し、高温麹の開発エピソードが漫画の題材として使用されたことは、蔵の歴史を象徴する出来事として語られている。

酒造りに欠かせない水は、千代川の源流近くに位置する智頭町の伏流水を自家井戸から汲み上げて使用している。この水は硬度2程度の超軟水で、無味無臭に近く、非常にやわらかな口当たりを持つ。仕込みから洗瓶に至るまで一切手を加えずに用いられ、この水質が諏訪泉の柔らかく穏やかな酒質を形づくっている。

原料米には山田錦をはじめとする酒造好適米を中心に使用し、高精白に耐える大粒の米を丁寧に扱う。精米後は十分な枯らしと調湿を行い、蒸米には甑を用いたボイラー蒸しを採用することで、外硬内軟の理想的な蒸米を実現している。また、添え仕込みを小さなタンクで行う「添えたて」という手法(※2)を守り続けており、これは近年の鳥取県では同社のみが行う伝統的な工程である。

⇒「添えたて」という手法(※2)

〇諏訪酒造では、添え仕込みを小さなタンクで行い、酵母の増殖を促す「添えたて」という伝統的手法を守り続けている。これは近年の鳥取県では諏訪酒造のみが行う工程であり、蔵のこだわりと技術継承の象徴となっている。

仕込み規模は純米酒で最大2000kg、吟醸酒で1000kgと小仕込みを基本とし、丁寧な管理のもとで発酵を進める。昭和40年代には鳥取県工業試験場の上原浩氏の指導を受け、蒸米の改善や高温麹の開発に取り組み、本格的な吟醸酒の製造が可能となった。これにより、現在の「諏訪泉」に見られる上質な純米酒・吟醸酒の基盤が築かれた。

同社の酒は「おいしい食べ物と一緒に楽しむ酒」を理念とし、冷やでも燗でも美味しく、口当たりが優しく飲み飽きしないことが特徴である。地域の食卓に寄り添う酒として親しまれ、智頭町の自然と文化を映し出す存在として今も愛され続けている。

▶「諏訪酒造株式会社」の歴史(年表)

1859年(安政6年):

智頭宿で旅館業を営んでいた先人が小さな造り酒屋を興し、創業した。参勤交代で賑わった宿場町の文化の中で酒造りが始まり、蔵名は近隣の諏訪神社に由来する。

時期不明(明治〜大正期):

組織変更が行われ、合資会社「諏訪娘酒造場」として運営されるようになった。蔵の規模拡大と地域での流通拡大が進んだ時期とされる。

1966年(昭和41年):

八上酒造株式会社との企業合同により「諏訪酒造株式会社」を設立。これにより銘柄「八上姫」が加わり、蔵のラインナップが広がった。

1981年(昭和56年):

鳥取県工業試験場・上原浩氏の指導のもと、高温麹の開発に成功。これにより吟醸酒の品質が大きく向上し、現在の酒質の基盤が形成された。

1982年(昭和57年):

東京への出荷が始まり、県外での流通が本格化。蔵の知名度が全国へ広がるきっかけとなった。

2018年(平成30年):

会社分割吸収の手法により、7月2日に「株式会社寿限無」を設立。同年10月1日、旧・諏訪酒造株式会社は「株式会社エス・エイチ」に商号変更し、事業を寿限無へ譲渡。寿限無が新たに「諏訪酒造株式会社」として現在の体制となる。

Data

生産者:諏訪酒造株式会社

住所:鳥取県八頭郡智頭町智頭451

創業:1859年(安政6年)

TEL:0120-113-518

URLhttps://www.suwasakari.co.jp/ (諏訪酒造公式サイト・直接注文不可

特定名称:純米吟醸酒

原料米&精米歩合:麹米に山田錦(25%)・掛米に玉榮(75%)ともに50%

アルコール度数:15~16%

酵母:

日本酒度:+3.5

酸度:1.4

容量: 300ml(瓶)、720ml(瓶)、1800ml(瓶)

 

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