Tono Beer Zumona Beer Weizen
2025.08.13

清酒蔵元が手がける本格ヴァイツェン
『遠野麦酒 ZUMONAビール ヴァイツェン』は、岩手県遠野市の豊かな自然と伝統が息づくクラフトビールです。製造元の上閉伊酒造は、1789年創業の老舗酒蔵であり、清酒造りの技術を活かして1999年から地ビールの醸造を開始しました。遠野は日本一のホップ産地として知られ、ZUMONAビールには地元産ホップ「IBUKI」が使用されています。
ヴァイツェンは南ドイツ発祥の小麦ビールスタイルで、ZUMONAヴァイツェンもその伝統を受け継ぎながら、遠野の軟水と小麦麦芽を用いて丁寧に醸造されています。上面発酵による酵母の働きで、バナナに似たフルーティーな香りが立ち、苦味は控えめ。小麦特有の柔らかい口当たりと酸味が心地よく、炭酸ガスの含有量も高いため、清涼感に満ちた飲みやすい仕上がりです。
このビールは、2015年のインターナショナルビアカップで金賞、2016年には銅賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。ZUMONAという名前は、遠野の方言で「〜だそうな」「〜があるらしいよ」という意味を持ち、「遠野においしいビールがあるらしいよ」という想いが込められています。
初心者にも親しみやすく、クラフトビールの魅力を存分に味わえるZUMONAヴァイツェン。遠野の風土と職人の技が織りなす、まさに“あるらしい”ではなく“本当にある”逸品です。
■飲み頃温度
〇飲み頃温度は10〜13℃位で。冷蔵庫から出してすぐではなく、少し常温に近づけることで、酵母由来のバナナ香や小麦の柔らかな風味がより豊かに感じられます。冷やしすぎると香りが閉じてしまうため注意。背が高く、口がすぼまった専用グラスを使うことで、香りが立ちやすく、泡立ちも美しくなります。泡のクリーミーさと香りの広がりを楽しむには理想的です。 注ぎ方は、まずグラスの3分の2まで静かに注ぎ、残りは瓶を軽く回して酵母を混ぜてから注ぎます。これにより、酵母の旨みと香りがしっかりとグラスに広がります。
▶「上閉伊酒造株式会社」のこと
「上閉伊酒造株式会社」は、岩手県遠野市に本社を構える老舗酒造で、創業は江戸時代の1789年。初代・新里庄右衛門が「建屋酒造店」として酒造りを始め、1944年には戦時統制下で遠野・釜石・大槌の7つの酒造業者が合併し、現在の社名となりました。以来、南部杜氏の伝統技術を継承しながら、清酒「国華の薫」など高品質な日本酒を造り続けてきました。
そんな「上閉伊酒造」が新たな挑戦としてクラフトビール造りに乗り出したのは1999年。遠野市が日本一のホップ栽培面積を誇る土地であること、そしてクラフトビールブームの到来が背景にありました。しかし、最大の動機は、季節雇用が中心だった杜氏や蔵人を通年雇用するための新事業(※)として、ビール造りを始めたことにあります。
ビール造りにあたっては、ドイツから醸造士を招聘し、ゼロから技術を学ぶところからスタート。醸造責任者の坪井大亮氏は、東京から遠野に移住し、15年以上にわたって技術を磨いてきました。彼のこだわりは「遠野で造るからには、遠野産ホップを使うべき」という信念。かつては海外産ホップとのブレンドも行っていましたが、現在ではほぼ100%遠野産ホップを使用するまでに改良されました。
その結果、ZUMONAビール(※2)は爽やかな草原のような香りと、遠野の軟水によるまろやかな口当たりが特徴のクラフトビールとして高く評価され、国際審査会で部門賞を受賞するなど、品質の高さを証明しています。現在では年間10〜13種類のビールを醸造し、生産量も20年前の倍以上に増加。遠野を代表するブランドとしての地位を確立しています。
また、遠野市とキリンビールが連携する「TKプロジェクト」や、地元の若者・移住者たちとの協働によって、地域活性化にも積極的に取り組んでいます。ホップ収穫祭やビアツーリズムなどのイベントを通じて、遠野の魅力を発信し続けているのです。
「上閉伊酒造のビール造り」は、単なる商品開発にとどまらず、地域の雇用、農業、観光、文化をつなぐ「遠野の未来づくり」の一翼を担っています。伝統と革新が融合したその姿勢こそが、ZUMONAビールの味わいにも深く刻まれているのです。
▶「上閉伊酒造株式会社」の歴史(年表)
1944年(昭和19年):
戦時統制下により、上閉伊郡(遠野・釜石・大槌)の7つの酒造業者が合併し、会社組織化。社名を「上閉伊酒造株式会社」とする。
1956年:
酒蔵を現在の遠野市青笹町糠前に移転。戦後の酒不足を背景に、5社に分離して再編成。
1999年:
地元のホップ産業とクラフトビールブームを背景に、クラフトビール「遠野麦酒 ZUMONA」の製造を開始。
2015年:
遠野市とキリンビールが連携する「TKプロジェクト」に参加。地域活性化とホップ文化の発信を目的とした活動に参画。
2015年:
インターナショナルビアカップで「ZUMONAヴァイツェン」が金賞を受賞。
2016年:
同ビアカップにて銅賞を受賞。クラフトビールの品質が国内外で評価される。
2018年:
地域農業法人「BEER EXPERIENCE」と連携を強化。遠野ホップ収穫祭や遠野ビアツーリズムなどのイベントを通じて地域振興を推進。
■季節雇用が中心だった杜氏や蔵人を通年雇用するための新事業(※)
〇1999年、上閉伊酒造は清酒造りのオフシーズンに杜氏や蔵人の雇用を維持するため、クラフトビール事業を開始しました。これは、単なる事業拡大ではなく、職人の技術と生活を守るための挑戦でした。結果として「遠野麦酒 ZUMONA」が誕生し、遠野産ホップを活かした地域密着型のビール造りが始まったのです。
■ZUMONAビール(※2)の名前に込められた遠野らしさ
〇「ZUMONA」は遠野の方言で「〜だそうな」「〜があるらしいよ」という意味。地元の人々が語り継ぐ民話のように、「遠野においしいビールがあるらしいよ」という噂から始まる物語性を持たせたネーミングです。ブランド名そのものが、遠野の文化と語りを体現しています。
Data
製造元:上閉伊酒造株式会社
住所:岩手県遠野市青笹町糠前31-19-7
創業:1789(寛政元)年
TEL:0198-62-2002
URL:https://kamihei-shuzo.jp/ (上閉伊酒造株式会社公式サイト:通販可)
スタイル:ヴァイツェン
原料:小麦麦芽、大麦麦芽、ホップ
アルコール度数:5.0%
内容量:350ml(缶)
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