おにごろし じゅんまげんしゅ どはつしょうてん からくち
2026.07.28
辛口好きに刺さる痛快な刺激
『鬼ころし 純米原酒 怒髪衝天 辛口』は、名の通り強烈な辛さと力強い飲み応えを備えた一本で、純米原酒ならではの濃厚な旨味と鋭いキレが共存している日本酒です。口に含むとまず米のふくらみがわずかに立ち上がり、その直後に辛味と酸が一気に押し寄せ、喉へ向かってまっすぐ突き抜けるような刺激を与えます。余韻は短く、潔いほどの切れ味が特徴で、辛口好きにはたまらない痛快さがあります。
原酒のため加水されておらず、アルコール度数は高めで、味わいの密度も濃く、飲み口のインパクトは非常に強烈です。香りは控えめで、米の素朴なニュアンスが中心となり、華やかさよりも力強さを感じさせるタイプです。派手な香りで魅せる酒ではなく、飲んだ瞬間の勢いと辛さで勝負する、豪快なスタイルと言えます。
食中酒としての相性も優れており、濃い味付けの料理や油を使った料理とよく合います。焼き鳥のタレ、味噌系の煮込み、唐揚げや天ぷらなど、旨味やコクの強い料理をしっかり受け止め、酒の辛さが料理の重さを切り、全体のバランスを整えてくれます。冷やして飲めばキレがさらに際立ち、常温では旨味がふくらむため、温度によって異なる表情を楽しめるのも魅力です。
「鬼ころし 純米原酒 怒髪衝天 辛口」は、ただ辛いだけではなく、原酒の厚みと純米の旨味を併せ持つ、豪快で痛快な辛口酒です。刺激的な飲み口を求める人や、濃い料理と合わせたい人にぴったりの一本で、名前にふさわしい迫力ある味わいを体験できます。
■飲み方あれこれ!!
熱燗(50℃):
辛口の鋭いキレが最も冴え、原酒の力強さが一気に立ち上がる。辛味が引き締まり、豪快な飲み応えが際立つ。
涼冷え(15℃):
冷たさで辛さがシャープになり、切れ味がさらに増す。旨味は控えめになり、スッと消える潔い辛口が楽しめる。
常温(20℃):
原酒の厚みと米の旨味がふくらみ、辛さとのバランスが整う。刺激だけでなく、味の奥行きも感じられる飲み方。
おすすめのマリアージュ
●焼き鳥(タレ):
濃厚な旨味と鋭い辛さが、タレの甘味とコクをしっかり受け止める。原酒の力強さが肉の旨味を押し上げ、後口はキレ良くまとまる。
●味噌煮込み料理:
味噌の深いコクに対し、辛口の切れ味が絶妙に作用する。重さを感じる味わいを原酒のパワーが引き締め、旨味と辛さのバランスが心地よい。
●唐揚げ・天ぷら:
油の厚みを鋭い辛さがスパッと切り、食べ進めても重くならない。原酒の濃さが衣の香ばしさとよく馴染み、爽快な後味が続く。
▶「株式会社老田酒造店」のこと
「株式会社老田酒造店」は、岐阜県高山市に蔵を構える酒造で、創業は1720年(享保年間)にまで遡る非常に長い歴史を持つ蔵元である。先代が郡上から飛騨高山へ移り住み、当時すでに酒造りが盛んだった地域で辛口の酒を造り始めたことが起点となった。江戸期の飛騨高山は徳川幕府の直轄地であり、寒冷な気候と良質な水に恵まれた酒造りに適した土地であった。この環境の中で生まれた辛口の酒は評判を呼び、「鬼もころすほどの辛さ」という意味から「鬼ころし」という名が付けられたとされる。現在では全国に多数存在する「鬼ころし」銘柄の元祖として知られ、老田酒造店の名は辛口酒の代名詞として広く認識されている。
蔵は平成2〜3年に高山市中心部から自然豊かな清見地区へ移転し、酒造りに欠かせない飛騨山脈伏流水(硬水)を仕込み水として使用している。この水は酒の骨格を形作る重要な要素であり、洗浄に至るまで徹底して天然水を使う姿勢は、飛騨の自然を最大限に生かした酒造りそのものと言える。寒さの厳しい気候も発酵管理に適しており、伝統的な技と現代的な設備を融合させながら、酒質の向上を追求している。
老田酒造店の酒造りの特徴は、何よりも「辛口」へのこだわりにある。古くから淡麗で切れ味のある辛口酒を造り続け、地元では「老田の鬼ころし」として親しまれてきた。地酒ブームで辛口酒が全国的に注目される以前から、混ざり気のない旨さと鋭い辛さを追求し続けてきた蔵であり、単に辛いだけではなく、飲むことで“心の鬼を退治する”という願いを込めて酒造りを行っている点も特徴的である。ラベルに描かれる鍾馗(しょうき)様は、古来より魔除けの象徴として知られる存在である。蔵は“酒を飲むことで心の鬼を退治する”という願いを込め、この意匠を採用した。単なるデザインではなく、酒造りの精神性を表す重要なシンボルとなっている。
代表銘柄「飛騨自慢 鬼ころし」は、時代の変化に合わせて酒質を進化させてきた。かつては日本酒度+3の本醸造が主力であったが、辛口の一般化に伴い、より力強い味わいを求めて日本酒度+10の純米原酒「怒髪衝天」を発売。割水をしない原酒ならではの濃厚な旨味と鋭いキレは、飛騨の郷土料理とも相性が良く、蔵の歴史と土地の食文化が一体となった味わいを生み出している。
現在も老田酒造店は品質第一の姿勢を貫き、パック酒としての「鬼ころし」は造らず、伝統を守りながら新たな挑戦にも取り組んでいる。300年近い歴史を持ちながら、飛騨の自然と職人の技を生かした酒造りを続ける蔵として、今もなお多くの人々に愛される存在である。
▶「株式会社老田酒造店」の歴史(年表)
1720年(享保5年):
「株式会社老田酒造店」の酒造りが飛騨高山で始まる。郡上から移住した先代が、寒冷な気候と良質な水に恵まれた土地で辛口酒の醸造を開始する。
江戸時代後期(18世紀後半〜19世紀前半):
飛騨高山が幕府直轄地として栄える中、辛口の酒が評判を呼び、「鬼もころすほどの辛さ」という意味から「鬼ころし」の名が広まる。
明治時代(1868〜1912年):
地元で「老田の鬼ころし」として親しまれ、淡麗辛口の酒を造る蔵として地域に定着する。飛騨の食文化と結びついた酒造りが確立される。
昭和時代(1926〜1989年):
本醸造の辛口酒が主力となり、日本酒度+3前後のキレのある酒が地元で支持される。鍾馗様のラベルが魔除けの象徴として定着する。
平成2〜3年(1990〜1991年):
蔵を高山市中心部から自然豊かな清見地区へ移転。飛騨山脈伏流水(硬水)を仕込み水として使用し、洗浄に至るまで天然水を徹底する体制が整う。
平成期後半(2000年代):
地酒ブームの中で辛口酒が全国的に注目され、老田酒造店は「鬼ころし」元祖の蔵として知られる存在となる。伝統的な辛口酒の評価が高まる。
2010年代:
より力強い辛口を求め、日本酒度+10の純米原酒「怒髪衝天」を発売。割水をしない原酒ならではの濃厚な旨味と鋭いキレが特徴の新たな看板酒となる。
2020年代:
創業300年近い蔵として、伝統を守りつつ品質第一の酒造りを継続。パック酒としての「鬼ころし」は造らず、飛騨の自然と職人技を生かした酒造りを続ける。
現在:
辛口酒の元祖として全国に知られ、飛騨の食文化と結びついた酒造りを継承。濃厚な旨味と鋭いキレを持つ酒を造り続け、多くの人々に愛される蔵となっている。
Data
生産者:株式会社老田酒造店
住所:岐阜県高山市清見町牧ヶ洞1928
創業:1720年(享保5年)
TEL:0577-68-2341
URL:https://onikorosi.com/ (老田酒造店公式サイト・直接注文可)
特定名称:純米酒(原酒)
原料米&精米歩合:麴米・掛米ともにひだほめれ58%
アルコール度数:18~19%
酵母: 協会901号
日本酒度:+10
酸度:1.9
容量: 720ml(瓶)、1800ml(瓶)
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