はんがき しちえもん じゅんまいだいぎんじょう
2026.03.16
初代の名を受け継ぐ気品ある一本
『花垣 七右衛門 純米大吟醸』は、福井県大野市に蔵を構える南部酒造場が、初代蔵元・七右衛門の名を冠して造り上げた特別な純米大吟醸である。兵庫県産山田錦を40%まで磨き上げ、14号酵母を用いて丁寧に醸すことで、花垣らしい透明感と柔らかな旨味を併せ持つ一本に仕上がっている。香りは華やかすぎず、白い花や穏やかな果実を思わせる上品な吟醸香がふわりと立ち上がり、口に含むと雑味のない澄んだ旨味が静かに広がる。後半には凛としたキレが現れ、余韻には柔らかな甘みと繊細なコクが残る。
この酒の魅力は、派手さではなく「品格」と「静けさ」にある。南部酒造場が長年培ってきた麹造りの精度、低温発酵の管理、そして丁寧な仕込みが、味わいの奥行きと透明感を生み出している。特に14号酵母由来の穏やかな香りと、山田錦の持つ上質な旨味が調和し、食中酒としても優れたバランスを発揮する。和食はもちろん、素材の味を生かした料理と合わせると、その繊細さがより際立つ。
「花垣 七右衛門 純米大吟醸」は、蔵の歴史と技を象徴する存在であり、飲むほどに南部酒造場の酒造りの哲学が伝わってくる。落ち着きのある香味、清らかな余韻、そして丁寧な造りの確かさが感じられる、まさに“花垣の品格”を体現した純米大吟醸である。
■飲み方あれこれ!!
花冷え(10℃):
白い花を思わせる上品な吟醸香が最も美しく立ち上がり、山田錦の澄んだ旨味が静かに広がる。香りと味わいのバランスが整い、七右衛門らしい透明感と柔らかな余韻が際立つ温度帯。繊細な酒質をそのまま楽しむなら最も適している。
涼冷え(15℃):
旨味のふくらみが増し、味わいに立体感が生まれる。花冷えよりも香りがやや開き、14号酵母由来の穏やかな果実香が心地よく広がる。後半には凛としたキレが現れ、食中酒としての万能性が高まる温度帯。
常温(20℃):
米の旨味と熟成による丸みが最も豊かに感じられ、味わいの奥行きが深くなる。冷酒では控えめだったコクが柔らかく広がり、余韻には穏やかな甘みが長く続く。落ち着いた味わいをじっくり楽しみたいときに向く。
おすすめのマリアージュ
●鯛の昆布締め:
透明感のある旨味と昆布の旨味が重なり、酒の繊細さが際立つ。
●のどぐろの塩焼き:
脂の甘みと酒の柔らかなコクが調和し、後味のキレが全体を引き締める。
●帆立の貝柱の炙り:
貝の甘みと酒の上品な旨味が重なり、余韻が長く続く。
●白カビ系チーズ(ブリ・カマンベール):
クリーミーなコクと七右衛門の柔らかな甘みが美しく調和する。
▶「株式会社南部酒造場」のこと
「株式会社南部酒造場」は、1901年(明治34年)に福井県大野市で創業した老舗酒蔵である。越前大野は「名水の里」として知られ、四方を山々に囲まれた盆地特有の気候と、豊富な湧水に恵まれた土地(※)である。「南部酒造場」は、この清冽な地下水を仕込み水として用い、創業以来120年以上にわたり、地域の自然と共に歩む酒造りを続けてきた。
⇒豊富な湧水に恵まれた土地(※)
〇南部酒造場の酒質を語るうえで欠かせないのが、越前大野の豊富な湧水。 「名水百選」に選ばれるほどの清冽な水が蔵の敷地内にも湧き出し、創業以来120年以上にわたり酒造りを支えてきた。 この水の柔らかさが、花垣の“透明感のある味わい”の根幹となっている。
創業当初は地元向けの酒造りが中心であったが、昭和期に入ると品質向上への取り組みを強め、吟醸造りの技術を磨き上げていく。特に麹造りにおいては、米の芯までしっかりと麹菌を食い込ませる丁寧な手仕事を重視し、雑味のない透明感のある酒質を追求した。こうした技術の蓄積が、後に「花垣」ブランドの確立へとつながっていく。
平成以降、「南部酒造場」は全国的にも高い評価を受ける蔵へと成長する。兵庫県産山田錦を中心とした良質な酒米を採用し、精米歩合40%前後の純米大吟醸を安定して造り続ける技術力は、地方蔵としては異例の高さである。また、14号酵母を用いた穏やかで上品な香りの酒造りを得意とし、華やかさよりも「品格」「透明感」「柔らかさ」を重視した味わいを特徴としている。
代表銘柄のひとつである「七右衛門」は、初代蔵元の名を冠した特別な純米大吟醸であり、蔵の哲学を象徴する存在である。山田錦を40%まで磨き、低温発酵でじっくりと醸すことで、白い花のような上品な香りと、雑味のない澄んだ旨味を実現している。派手さを求めず、飲むほどに味わいの奥行きが広がる酒質は、「南部酒造場」が長年培ってきた技術と姿勢の結晶といえる。
さらに、同社は食中酒としてのバランスを非常に重視している。香りが突出しすぎず、料理の味わいを引き立てる繊細な設計は、和食との相性が抜群であり、地元の食文化と深く結びついた酒造りを続けてきた証でもある。また、近年は伝統を守りつつも設備の近代化を進め、安定した品質管理と丁寧な手仕事を両立させている。
今日、「株式会社南部酒造場」は、越前大野の自然と職人の技を生かした酒造りで全国に名を知られる存在となった。透明感、柔らかさ、品格を兼ね備えた酒質は、時代が変わっても多くの愛飲家を魅了し続けている。
▶「株式会社南部酒造場」の歴史(年表)
1901年(明治34年):
福井県大野市にて創業。初代・七右衛門が酒造業を開始し、名水の里・越前大野の湧水を活かした酒造りが始まる。
1910年代(明治末〜大正期):
地元向けの酒造りを中心に事業を拡大。麹造りや発酵管理の技術を磨き、地域に根ざした蔵としての基盤を固める。
1930年代(昭和初期):
設備の改良を進め、安定した品質の酒造りを確立。越前大野の気候と水質を生かした、柔らかく透明感のある酒質が評価され始める。
1950年代(昭和中期):
戦後の混乱期を乗り越え、吟醸造りの研究を本格化。麹造りの精度向上や低温発酵技術の導入により、品質向上が進む。
1970年代(昭和後期):
良質な酒米の使用を強化し、山田錦を中心とした高精白の酒造りに取り組む。蔵の酒質が大きく向上し、県内外で評価が高まる。
1990年代(平成初期):
「花垣」ブランドの純米大吟醸が全国で注目を集める。特に山田錦40%精米の酒が高い評価を受け、蔵の代表的なスタイルが確立される。
2000年代(平成期):
設備の近代化を進めつつ、手仕事を重視した伝統的な造りを継承。14号酵母を用いた穏やかで上品な香りの酒造りが特徴として定着する。
2010年代(平成後期):
全国新酒鑑評会などで受賞を重ね、全国的な知名度が向上。食中酒としてのバランスを重視した酒質が多くの愛飲家に支持される。
2020年代(令和):
伝統と革新を両立させた酒造りを継続。純米大吟醸を中心に、透明感・柔らかさ・品格を備えた酒質が国内外で高く評価される。
Data
生産者:株式会社南部酒造場
住所:福井県大野市元町6-10
創業:1901年(明治34年)
TEL:0779-65-8900
URL:https://www.hanagaki.co.jp/ (南部酒造場公式サイト・直接注文可)
特定名称:純米大吟醸酒
原料米&精米歩合:麹米、掛米ともに山田錦(兵庫県産)40%
アルコール度数:17%
酵母: 14号酵母
日本酒度: ―
酸度:―
容量: 720ml(瓶)、1800ml(瓶)
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