こくりゅう ぎんじょう いっちょらい
2026.04.22
爽やかな吟醸香が広がる軽快な味わい
福井県の黒龍酒造が醸す『黒龍 吟醸 いっちょらい』は、福井県産の五百万石を55%まで磨いた吟醸酒で、長年愛され続けてきた定番酒です。名称の「いっちょらい」は福井の方言で「一張羅」を意味し、「自分にとって一番良いもの」という想いが込められています。
香りは非常に爽やかで、甘やかな吟醸香がふわりと立ち上がるのが特徴です。Sakenomyのテイスティングコメントでは、夏のスイカを思わせる香りや、サルビア・オシロイバナのような懐かしい花の香りが感じられると表現されています。さらに、清流の水面を通して伝わるようなミネラル感のある自然の香りも奥に潜んでおり、香りの層が豊かで複雑です。
口当たりはしっとりとしており、柔らかな甘みと上品な旨味が広がる一方、後半にはピリッとした心地よい刺激があり、軽やかな辛口の余韻へとつながります。すっきりとした清らかな質感と、穏やかな甘み・旨味のバランスが良く、飲み飽きしない仕上がりです。
アルコール度数は15〜16%で、軽快さと適度なボディ感を両立しています。香りと味わいのバランスが整っているため、冷酒で飲むと特に魅力が引き立ちます。実際に、酒販店やデータベースでも雪冷え(5℃)や花冷え(10℃)が推奨温度として挙げられています。
料理との相性も幅広く、白身魚、イカ・タコのセビーチェ、カプレーゼ、ウナギの白焼き、タケノコの刺身など、素材の味を生かした料理とよく合います。香りの爽やかさとミネラル感が、料理の繊細な風味を引き立てるためです。
「黒龍 吟醸 いっちょらい」は、華やかさと透明感、軽快なキレを兼ね備えた、洗練された吟醸酒です。日常の一杯としても、料理と合わせる食中酒としても優秀で、幅広いシーンで楽しめる一本といえます。
■飲み方あれこれ!!
雪冷え(5℃):
キリッと引き締まった飲み口になり、吟醸香が爽やかに立ち上がります。五百万石由来の軽快な旨味がクリアに感じられ、透明感のある味わいが最も際立つ温度帯です。
花冷え(10℃):
香りと味わいのバランスが整い、柔らかな甘みとミネラル感が心地よく広がります。冷たさが和らぐことで、吟醸酒らしい華やかさと軽やかな余韻がより楽しめます。
涼冷え(15℃):
旨味がふくらみ、香りの層が豊かに感じられる温度帯です。軽快さは保ちながらも、味わいに丸みが出て、食中酒としての万能さが際立ちます。
おすすめのマリアージュ:
●白身魚の刺身:
繊細な旨味に対し、酒の透明感とミネラル感が寄り添い、素材の味を邪魔せず引き立てる。
●イカやタコのカルパッチョ:
爽やかな酸味と吟醸香が、海鮮の甘みとオイルのコクを軽やかにまとめてくれる。
●カプレーゼ:
トマトの酸味とモッツァレラのミルキーさに、酒の清涼感がよく合い、後味をすっきり整える。
●ウナギの白焼き:
香ばしさと脂に対し、いっちょらいの軽快なキレが調和し、余韻を爽やかに仕上げる。
●タケノコの刺身や若竹煮:
春らしい香りと優しい旨味に、吟醸酒の柔らかな香りが自然に溶け込み、季節感のある組み合わせになる。
▶「黒龍酒造株式会社」のこと
「黒龍酒造株式会社」は、1804年(文化元年)に初代・石田屋二左衛門が福井県永平寺町松岡で創業した老舗蔵である。九頭竜川の伏流水に恵まれた土地柄は古くから酒造りに適しており、江戸後期には松岡藩の奨励もあって17もの酒蔵が並んでいたが、現在残るのは黒龍酒造を含むわずか二蔵のみとなった。創業以来「良い酒を造る」という理念を守り続け、手造りの精神を大切にしながら品質第一の酒造りを貫いてきた。
同社の酒造りの基盤となるのは、白山山系を水源とする九頭竜川の伏流水である。非常に柔らかい超軟水で、繊細な吟醸酒の仕込みに適しているとされる。この水の特性を最大限に生かし、香りは控えめでありながら米の旨味と透明感を両立させた“食中酒”としての酒質を追求してきた点が黒龍の大きな特徴である。
原料米には、兵庫県東条産の山田錦や福井県大野市産の五百万石など、酒造好適米を中心に使用。米を丁寧に磨き上げ、雑味のないクリアな味わいを引き出すことにこだわっている。1994年には効率的かつ高品質な酒造りを目指し、新醸造蔵「龍翔蔵」を建設。さらに2017年には最新設備を備えた「正龍蔵」を完成させ、伝統技術と現代技術を融合させた酒造りを進めている。
黒龍酒造は、昭和40年代からいち早く吟醸酒造りに取り組んだ蔵としても知られる。1975年には全国に先駆けて大吟醸酒「龍」を市販化し、当時としては珍しかった高品質吟醸酒の一般流通を実現した。これにより「吟醸蔵」としての地位を確立し、現在も国内外で高い評価を受けている。
また、同社は流通管理にも強いこだわりを持つ。品質を損なわないために冷蔵管理を徹底(※)し、管理意識の高い酒販店とのみ取引する方針をとった結果、一時は生産量を半減させてでも品質を守る姿勢を貫いたというエピソードがある。こうした徹底した品質主義が、黒龍ブランドの信頼を支えている。
⇒品質を損なわないために冷蔵管理を徹底(※)
〇8代目・水野直人氏が就任した際、酒販店の管理状況を見て「冷蔵管理されていない日本酒が多い」ことに衝撃を受け、品質を守るために冷蔵管理を徹底できない取引先との取引を停止。その結果、生産量を約1000石から500石以下にまで減らす決断をしました。品質第一の姿勢を貫いた象徴的なエピソードです。
さらに、ワイン文化から学んだ熟成の可能性にも早くから着目し、氷温熟成や樽熟成など新たな挑戦を続けている。伝統を守りながらも革新を恐れず、時代に合わせた酒造りを行う姿勢は、創業220年以上を経た現在も変わらない。
「黒龍酒造株式会社」は、良水・良米・技術・理念のすべてを磨き上げ、食文化に寄り添う日本酒を追求し続ける蔵である。その歴史と姿勢は、福井を代表する銘醸蔵としての確かな存在感を今も放ち続けている。
▶「黒龍酒造株式会社」の歴史(年表)
1804年(文化元年):
初代・石田屋二左衛門が現在の福井県永平寺町松岡で創業する。九頭竜川の伏流水に恵まれた地で酒造りを開始し、後に福井を代表する蔵の礎を築く。 。
昭和期(20世紀中頃):
吟醸酒造りに本格的に取り組み始め、後の「吟醸蔵」としての評価につながる技術革新を進める。六代目蔵元が吟醸造りの基盤を固め、品質第一の姿勢を確立する。
。
1975年(昭和50年):
(※検索結果に直接の記述はないが、一般に知られる歴史的事実として)大吟醸酒「龍」を市販化(※2)し、全国に先駆けて高品質吟醸酒を一般流通させる。吟醸酒文化を広げる転機となる。
⇒大吟醸酒「龍」を市販化(※2)
〇1975年(昭和50年)、黒龍酒造は全国で初めて大吟醸酒「龍」を一般向けに発売したとされています。これは当時としては画期的で、日本酒の高品質化・吟醸酒文化の普及に大きく貢献した出来事です。吟醸酒がまだ一般的でなかった時代に、品質を追求した酒を市場に送り出したことで、黒龍の名は全国に広まりました。
1990年代〜2000年代(平成期):
酒造設備の近代化を進め、品質管理体制を強化。酒米の選定や仕込み技術の向上により、黒龍ブランドの評価が国内外で高まる。 。
2011年(平成23年):
蔵の歴史的建造物の一部である「黒龍酒造東門」が登録有形文化財に指定される。蔵の歴史的価値が文化的にも認められた節目となる。 。
2022年(令和4年):
新たな酒造施設「ESHIKOTO(エシコト)」を開業。酒造りだけでなく、地域文化発信の拠点としての役割を担い、革新的な取り組みを進める。 。
2024年(令和6年):
創業220周年を迎える。六代目・七代目・八代目の酒造りを象徴する特別な三本「黒龍 二二〇」を醸し、吟醸蔵としての歴史と技術を改めて示す。 。
Data
生産者:黒龍酒造株式会社
住所:福井県吉田郡永平寺町松岡春日1-38
創業:1804年(文化元年)
TEL: 0776-61-6110
URL:https://www.kokuryu.co.jp/ (黒龍酒造公式サイト・直接注文不可/特約店案内)
特定名称:吟醸酒
原料米&精米歩合:麹米・掛け米ともに五百万石(福井県産)55%
アルコール度数:15.5%
酵母: 蔵内保存酵母(黒龍酒造の自社酵母)
日本酒度:+5.5
酸度: 1.1
容量: 300ml(瓶)、720ml(瓶)、1800ml(瓶)
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