ぼん ちょうぎん じゅんまいだいぎんじょう
2026.03.16
20%精米が導く極限まで磨かれた透明感
『梵 超吟 純米大吟醸』は、福井県鯖江市の老舗蔵・加藤吉平商店が手がける、同蔵の象徴的な一本であり、純米大吟醸の到達点とも称される酒である。原料米には兵庫県特A地区産の山田錦を使用し、その米を20%まで磨き上げるという、極めて高い精米歩合が特徴だ。米の中心部のみを贅沢に使うことで、雑味のない純粋な旨味と透明感のある味わいが生まれる。
仕込みは低温で丁寧に行われ、搾った原酒は長期間の熟成を経てから瓶詰めされる。熟成によって角が取れ、香味が調和し、研ぎ澄まされた旨味と静謐な余韻が生まれる。香りは華やかすぎず、白い花や上品な果実を思わせる穏やかな吟醸香がふわりと立ち上がる。口に含むと、透明感のある旨味が静かに広がり、後半には凛としたキレが現れ、余韻には上質な甘みと深いコクが残る。
「梵 超吟 純米大吟醸」は無濾過原酒でありながら、驚くほどクリアで洗練された味わいを持つ。これは、加藤吉平商店が長年培ってきた高度な精米技術、麹造り、低温発酵、熟成管理のすべてが結実した結果である。また、皇室献上酒としても知られ、その品質の高さは国内外で高く評価されている。
「梵 超吟 純米大吟醸」は、華やかさよりも品格と静けさを重んじた純米大吟醸であり、飲む者に深い余韻と満足感を与える一本である。特別な日の一杯としても、ゆっくりと味わう贅沢な時間を演出してくれる。
■飲み方あれこれ!!
雪冷え(5℃):
20%精米ならではの研ぎ澄まされた透明感が最も際立ち、雑味のないクリアな旨味が静かに広がる。香りは控えめで、白い花のような上品な香気がほのかに立ち上がり、余韻には凛としたキレが残る。純度の高い味わいを楽しむなら、この温度帯が最も適している。
花冷え(10℃):
香りと旨味のバランスが美しく整い、熟成による丸みと奥行きが穏やかに感じられる。雪冷えよりも香りが開き、果実のような上品な甘みがふわりと広がる。余韻には柔らかなコクが残り、静謐で気品ある味わいが楽しめる温度帯。
涼冷え(15℃):
旨味のふくらみが最も豊かに感じられ、熟成酒としての深みがしっかりと現れる。香りはより立体的になり、味わいの層が厚くなる。後半にはキレが心地よく、余韻には上質な甘みとコクが長く続く。料理との相性も広がる温度帯。
おすすめのマリアージュ
●白身魚の昆布締め:
透明感のある旨味と昆布の旨味が重なり、余韻の上品さが際立つ。
●のどぐろの塩焼き:
脂の甘みと酒の繊細なコクが調和し、後味のキレが全体を引き締める。
●帆立のバターソテー:
バターのコクと酒の上質な甘みが美しく溶け合う。
●白カビ系チーズ(ブリ・カマンベール):
クリーミーな旨味と超吟の柔らかな甘みが相乗し、余韻が長く続く。
▶「合資会社加藤吉平商店」のこと
「合資会社加藤吉平商店」は、1860年(万延元年)に福井県鯖江市で創業した老舗酒蔵である。江戸末期という激動の時代に誕生した同社は、創業以来160年以上にわたり、清らかな水と厳選した米を用いた酒造りを続けてきた。蔵の周囲には、白山連峰を源とする伏流水が豊富に湧き出ており、この柔らかく澄んだ水が同社の酒質の基盤を形づくっている。
明治から大正にかけては、福井県内で確固たる地位を築き、品質本位の酒造りを貫いた。特に昭和初期には、吟醸造りの技術を磨き、戦後の日本酒品質向上の流れの中で、早くから高精白米を用いた酒造りに取り組んだ蔵として知られるようになる。こうした技術の蓄積が、後に「梵」ブランドの確立へとつながっていく。
同社の転機となったのは、昭和後期から平成にかけての吟醸酒ブームである。加藤吉平商店は、単に香りの華やかさを追求するのではなく、「透明感と品格を備えた酒」を目指し、精米技術・麹造り・低温発酵・熟成管理のすべてを徹底的に磨き上げた。その結果、純米大吟醸を中心とした「梵」シリーズは国内外で高く評価され、数々の品評会で受賞を重ねることとなる。
特筆すべきは、同社が皇室献上酒として選ばれてきた歴史(※)である。これは単なる名誉ではなく、品質への揺るぎない信頼の証であり、蔵の技術力と哲学が国の格式にふさわしいと認められたことを意味する。
⇒皇室献上酒として選ばれてきた歴史(※)
〇加藤吉平商店は、長年にわたり皇室献上酒として選ばれてきた歴史を持つ。これは単なる名誉ではなく、国家レベルで品質が認められた証であり、蔵の技術力・管理体制・酒質の安定性が極めて高いことを示している。特に「梵」ブランドは、格式ある場で供される酒として知られている。また、同社の酒は、国際的な公式晩餐会や外交の場でも提供されてきた。 たとえば、海外の首脳を迎える晩餐会で「梵」が採用されることがあり、日本酒の代表として世界の舞台に立つ銘柄として高い評価を受けている。これは、透明感・品格・安定した品質が国際基準でも通用することを示す象徴的なエピソードである。
酒造りの特徴としてまず挙げられるのは、極限まで磨き上げた高精白米の使用である。代表銘柄「超吟」では、兵庫県特A地区産山田錦を20%まで精米(※)し、米の中心部のみを贅沢に使用する。これにより、雑味のない純粋な旨味と、研ぎ澄まされた透明感が生まれる。
⇒兵庫県特A地区産山田錦を20%まで精米(※)
〇現在では高精白の純米大吟醸は珍しくないが、加藤吉平商店は20%精米という極限の磨きを早い段階で実現した蔵のひとつである。 特A地区産山田錦を徹底的に磨き、透明感のある酒質を追求する姿勢は、当時としては非常に挑戦的であり、技術力の高さを物語っている。
また、同社は低温長期熟成を重視している。搾った原酒をすぐに出荷するのではなく、時間をかけて熟成させることで、香味の調和と深い余韻を引き出す。無濾過原酒でありながら驚くほどクリアな味わいを実現できるのは、この熟成管理の精度の高さによるものだ。
さらに、麹造りにも強いこだわりを持ち、麹菌が米の芯までしっかりと食い込むよう丁寧に仕上げることで、旨味の密度が高く、品格ある酒質を生み出している。
現在「合資会社加藤吉平商店」は、伝統と革新を両立させる蔵として国内外から高い評価を受けている。透明感・品格・深い余韻を兼ね備えた酒造りは、純米大吟醸の世界において確固たる存在感を放ち続けている。
▶「合資会社加藤吉平商店」の歴史(年表)
1860年(万延元年):
福井県鯖江市吉江町にて創業。加藤吉平が酒造業を開始し、地域に根ざした蔵として歩みを始める。
明治時代(1868〜1912年):
近代化の波の中で設備を整え、品質本位の酒造りを継続。福井県内で信頼を集める蔵として地位を固める。
大正時代(1912〜1926年):
吟醸造りの技術を磨き、米の精米技術や麹造りの精度を高める。後の高品質酒造りの基盤が形成される。
昭和初期(1926〜1940年代):
戦時体制下で酒造統制が行われる中でも、可能な限り品質を守り続ける。白山連峰の伏流水を活かした柔らかな酒質が評価される。
昭和後期(1960〜1980年代):
高精白米を用いた酒造りに積極的に取り組み、吟醸酒の品質向上に寄与。精米技術・低温発酵・麹造りの高度化が進む。
1990年代(平成初期):
「梵」ブランドが確立され、純米大吟醸を中心とした高品質酒が全国的に注目を集める。皇室献上酒として選ばれ、蔵の名声が大きく高まる。
2000年代(平成期):
兵庫県特A地区産山田錦を用いた20%精米の酒造りを確立。「超吟」をはじめとする高精白・長期熟成の酒が国内外で高評価を受ける。
2010年代(平成後期):
無濾過原酒でありながら透明感のある味わいを実現する技術が確立。国際的なコンテストでも受賞を重ね、世界的な評価が高まる。
2020年代(令和):
伝統と革新を両立させた酒造りを継続。高精白・長期熟成・透明感を軸とした酒質がさらに磨かれ、「梵」は日本を代表する純米大吟醸ブランドとして確固たる地位を築く。
Data
生産者:合資会社加藤吉平商店
住所:福井県鯖江市吉江町1-11
創業:1860年(万延元年)
TEL:0778-51-1507
URL:https://www.born.co.jp (加藤吉平商店公式サイト・直接注文不可)
特定名称:純米大吟醸酒
原料米&精米歩合:麹米、掛米ともに山田錦(兵庫県特A地区産)
アルコール度数:16%
酵母: ―
日本酒度: ―
酸度: ―
容量: 720ml(瓶)
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