穏やかな吟醸香と透明感のある味わいが広がる一本
『苗加屋 富山雄山錦 純米吟醸』は、富山県産の酒米「雄山錦」を100%使用し、清らかで雑味のない味わいを追求した純米吟醸酒です。口に含むとまず感じられるのは、穏やかで上品な吟醸香です。華やかすぎず、しかしふわりと心地よく立ち上がる香りが、飲む前の期待を自然と高めてくれます。味わいは軽快で、透明感のある旨味がスッと広がり、後味はキレよく引いていきます。富山の澄んだ水を思わせるような清涼感があり、飲み疲れしない軽やかさが魅力です。
「雄山錦」は富山県が開発した酒造好適米で、柔らかい旨味とクリアな後味が特徴です。この酒ではその特性が素直に表現されており、米の旨味を感じながらも重たさがなく、食事と合わせても邪魔をしません。特に刺身や寿司などの魚介類との相性が良く、富山湾の白身魚と合わせると、酒のキレが魚の甘みを引き立て、互いの魅力を高め合います。また、塩味を基調とした料理や、淡い味付けの和食ともよく馴染み、日常の食卓に自然と溶け込む万能さがあります。
「苗加屋」シリーズは若鶴酒造が展開するブランドで、無濾過生原酒の力強い味わいで知られていますが、この「富山雄山錦 純米吟醸」はその中でも特に親しみやすい一本です。派手さよりも丁寧な造りと飲み飽きしない味わいを重視しており、地元富山でも長く愛されてきました。雄山錦の魅力を素直に引き出し、富山の風土を感じさせる一本として、日本酒初心者から愛好家まで幅広く楽しめる酒質に仕上がっています。
■飲み方あれこれ!!
涼冷え(15℃):
軽やかな香りがほどよく立ち上がり、雄山錦の透明感ある旨味が最もバランスよく感じられます。キレの良さが際立ち、食事と合わせても雑味が出ず、爽やかに楽しめます。
花冷え(10℃):
香りが引き締まり、よりシャープな飲み口になります。すっきりとした辛口の印象が強まり、後味のキレが一段と冴えます。魚介の繊細な味わいを邪魔しないクリアな飲み心地です。
常温(20℃):
米の柔らかな旨味がふくらみ、冷酒とは違った落ち着いた表情が現れます。香りは穏やかに広がり、口当たりはまろやか。食中酒としてゆったり楽しめる温度帯です。
おすすめのマリアージュ
●白身魚の刺身:
酒のキレが魚の甘みを引き立て、透明感ある味わい同士が調和する。
●塩焼きの魚:
穏やかな旨味が塩味と相性よく、後味をすっきりまとめてくれる。
●冷奴や湯豆腐:
淡い味わいの料理と合わせることで、酒の繊細な旨味がより際立つ。
●天ぷら(塩):
油の重さをキレが流し、素材の香りを引き立てる。
▶「若鶴酒造株式会社」のこと
「若鶴酒造株式会社」の歴史は、文久2年(1862年)に砺波郡三郎丸村で豪農・勇三郎が加賀藩の免許を受けて清酒造りを始めたことに遡ります。明治・大正期を経て1918年に法人としての「若鶴酒造株式会社」が設立され、大正蔵の建設や設備拡充を進めながら、地域の酒文化を支える蔵として発展していきました。戦後は清酒需要の高まりに応えるため、1959年に近代的な清酒蔵「昭和蔵松庫」を新設(※)し、効率的かつ品質の高い酒造りを実現。これらの歴史的建造物は文化的価値が認められ、近年登録有形文化財として答申されるなど、地域の歴史を象徴する存在にもなっています。
⇒1959年に近代的な清酒蔵「昭和蔵松庫」を新設(※)
〇大正蔵と昭和蔵にそれぞれ異なる地域の杜氏(越後杜氏と南部杜氏)を配置し、互いに競い合うことで酒質向上を図るというユニークな体制を採用していました。この競争は技術向上に大きく寄与し、全国新酒鑑評会での金賞受賞にもつながっています。
「若鶴酒造」の特徴としてまず挙げられるのは、富山の自然を生かした酒造りです。砺波平野の豊かな土壌と、立山連峰から流れ込む雪解け水を源とする庄川の伏流水は、清らかで雑味の少ない酒質を育みます。選び抜いた米と麹、そしてこの水を基盤に、杜氏の技と精神が代々受け継がれてきました。特に米山杜氏から現代の社員杜氏へと継承される技術は、伝統と新しい感性が融合した「若鶴らしい味わい」を形づくっています。
また、日本酒だけにとどまらない多彩な醸造文化も大きな特徴です。1949年に焼酎、1952年にはウイスキー製造免許を取得し、北陸で唯一ウイスキーを造る蒸留所「三郎丸蒸留所」を運営。1950年代から続くウイスキー造りは現在も高い評価を受け、クラフト蒸留所として国内外から注目されています。
日本酒では「若鶴」「苗加屋」「玄」など多彩なブランドを展開し、辛口でキレのある酒質から、香り豊かな吟醸酒、さらには富山県内で唯一古くから貴醸酒造りにも取り組むなど、幅広いスタイルを生み出しています。これらはすべて「品質本位」の姿勢と、伝統を守りながら革新を続ける蔵の精神によって支えられています。
▶「若鶴酒造株式会社」の歴史(年表)
1862年(文久2年):
越中国砺波郡三郎丸村にて、豪農・勇三郎が加賀藩の免許を受け清酒製造を開始した。
1918年(大正7年):
「若鶴酒造株式会社」が設立され、資本金10万円で法人としての体制を整えた。
1920年(大正9年):
清酒製造力を高めるため、大正蔵を新設した。
1947年(昭和22年):
品質向上と研究体制強化のため、若鶴発酵研究所を設立した。
1949年(昭和24年):
焼酎製造免許を取得し、事業の多角化を進めた。
1952年(昭和27年):
ウイスキーおよび甘味果実酒の製造免許を取得し、北陸最古のウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」で蒸留を開始した。
1953年(昭和28年):
初のウイスキー製品「サンシャインウイスキー」を発売。同年5月、蒸留室から出火し工場や倉庫など約635坪を焼失する大火災が発生(※2)した。
⇒蒸留室から出火し工場や倉庫など約635坪を焼失する大火災が発生(※2)
〇1953年、蒸留室から出火し、工場・倉庫・研究室など約635坪を焼失する大火災が発生しました。しかし地域住民の協力により、半年もかからずに復興を果たしました。この出来事は、地域と蔵の強い結びつきを象徴するものとして語り継がれています。翌年には、復興した本社にフランス製アロスパス式蒸留器を導入。当時、日本でわずか5社しか導入していなかった先進的設備であり、ウイスキー造りへの強い意志と革新性を示す象徴的な出来事でした。
1954年(昭和29年):
復興した本社に、当時国内に5台しかなかったフランス製アロスパス式蒸留器を導入し、ウイスキー製造の本格化を図った。
1959年(昭和34年):
戦後の清酒需要増加に対応するため、鉄筋コンクリート造の清酒蔵「昭和蔵松庫」を新設した。
1962年(昭和37年):
北陸コカ・コーラボトリング株式会社を設立し、事業領域をさらに拡大した。
2016年(平成28年):
三郎丸蒸留所の大規模改修のため、クラウドファンディングを実施(※3)し資金調達に成功した。
⇒三郎丸蒸留所の大規模改修のため、クラウドファンディングを実施(※3)
〇老朽化した三郎丸蒸留所の改修にクラウドファンディングを活用。3,800万円以上の支援が集まり、蒸留所は“見学できる開かれた蒸留所”として再生しました。この成功は地域とファンの結束を象徴し、現在のウイスキー事業成長の大きな転機となりました。
2017年(平成29年):
三郎丸蒸留所の改修が完了し、現代的なクラフトウイスキー蒸留所として再始動した。
2019年(令和元年):
世界初となる鋳銅製ポットスチル「ZEMON」を導入し、独自のウイスキー造りをさらに進化させた。
2024年(令和6年):
長年親しまれた「サンシャインウイスキー」の出荷を終了した。
2025年(令和7年):
大正蔵・昭和蔵松庫・三郎丸蒸留所が登録有形文化財に答申され、歴史的価値が評価された。
Data
生産者:若鶴酒造株式会社
住所:富山県砺波市三郎丸208
創業:1862年(文久2年)
TEL:0763-37-8159
URL:https://www.wakatsuru.co.jp (若鶴酒造公式サイト・直接注文可)
特定名称:純米吟醸酒
原料米&精米歩合:麹米・掛け米ともに雄山錦(富山県南砺産)55%
アルコール度数:15%
酵母: ―
日本酒度: ―
酸度: ―
容量: 720ml(瓶)、1800ml(瓶)
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