シュレンケルラ ラオホビア・メルツェン

Schlenkerla Rauch Bier Märzen

2025.08.04

シュレンケルラ ラオホビア・メルツェン

ラオホビアの代名詞メルツェンスタイル

『シュレンケルラ ラオホビア・メルツェン』は、ドイツ・バンベルクの老舗醸造所ヘラー醸造所が造る、世界的に名高い燻製ビールです。1678年創業という歴史を持つこの醸造所は、現在もトルム家による家族経営を守り続け、直火による伝統的なモルト燻製を自社内で一貫して行っています。

「シュレンケルラ ラオホビア・メルツェン」の最大の特徴は、燻煙香る「ラオホモルト」にあります。ブナの木のウッドチップを使い、直火で麦芽を燻すことで得られる深いスモーキーな風味は、他では得られない独特なものです。メルツェンスタイルのラガーとして、ボディは中程度ながらしっかりとしたコクがあり、ロースト感やキャラメルのような甘みが感じられます。

口当たりは滑らかで、スモーキーさの奥に麦芽の芳醇さが広がり、余韻まで豊かに残ります。肉料理や燻製チーズとの相性も良く、ペアリングによってさらにその魅力が引き立ちます。

バンベルクという街自体が世界遺産にも登録されており、このビールは単なる飲み物にとどまらず、地域の文化や伝統、そして職人の情熱が凝縮された一本です。ラオホビアの代名詞ともいえるこのメルツェンは、ビールの多様性と奥深さを再認識させてくれる、クラフトビール愛好家にとっての必飲の逸品です。

■飲み頃温度

〇飲み頃温度は、8〜10℃前後が最適。冷やしすぎると燻煙香や甘みが感じづらくなるため、やや高めの温度がおすすめ。冷蔵庫から出して少し置いてから飲むのが理想です。適したグラスは、厚みのあるタンブラー or ショートステムグラスなど。スモーキーな香りが広がりやすく、味の層も感じられる形状がおすすめ。ワイングラスでも香りを立てるには相性良好です。

一口ごとに香りを楽しみながら、味の変化や余韻を感じるのがおすすめ。スモーキーな余韻が長いため、食中酒にも適しています。味わいが濃厚なため、ゆっくりと飲める環境や、クラフトビール好きと語り合う場にぴったり。ライトなラガーのような喉越し重視の場面とは異なる楽しみ方です。

初めて飲むと焚火のような香りに驚く人も多いラオホビアですが、二度三度と飲むうちに“妙にはまってしまう”という声が多く、世界中に熱狂的なファンを持つビールとして知られています。

 

「▶ヘラー醸造所」のこと

ドイツ・バイエルン州の世界遺産都市バンベルクに位置する「ヘラー醸造所」は、1678年創業の老舗ブルワリーであり、燻製ビール「ラオホビア」の代名詞として世界的に知られています。現在は6代目のマティアス・トルム氏が家族経営を継承し、伝統的な製法を守りながら醸造を続けています。

「ヘラー醸造所」の最大の特徴は、麦芽の燻製工程を自社で行っている点です。多くの現代的な醸造所が外部のモルト業者から麦芽を仕入れるのに対し、ヘラーでは地元フランケン地方のブナの木を3年間乾燥させたものを燃料に使用し、直火で麦芽を燻します。この工程により、ビールに独特のスモーキーな香りと深い味わいが生まれます。

この燻製麦芽を使用した代表的な銘柄が「シュレンケルラ・ラオホビア・メルツェン」。メルツェンスタイルのラガーで、アルコール度数は約5.1%。色合いはダークブラウンで、焚火のような香ばしさと、キャラメルやローストナッツのような甘みが調和した味わいが特徴です。飲み進めるほどにクセになる風味で、スモークチーズやグリル料理との相性も抜群です。

ラオホビアの起源には諸説ありますが、一般的には中世の修道院での火災がきっかけで、煙に燻された麦芽を捨てずに使用したところ、思いがけず美味しいビールができたという逸話が語られています。実際には、産業革命以前のビールは多くが燻製麦芽を使用していたとされ、ラオホビアはかつての主流スタイルだったとも言われています。

「ヘラー醸造所」は、こうした歴史的背景を現代に伝える数少ない存在であり、伝統的な製法を守る姿勢は「スローフード運動」にも通じるものです。醸造所に併設された直営レストランでは、木樽から注がれる新鮮なラオホビアを楽しむことができ、地元料理とのペアリングも人気です。特に「バンベルガー・ツヴィーベル(玉ねぎの肉詰め)」は、ラオホビアを使ったソースで仕上げられた名物料理として知られています。

「ヘラー醸造所」は、単なるビールメーカーではなく、バンベルクの文化と歴史を体現する存在です。その一杯には、職人の技と地域の誇り、そして何世代にもわたる情熱が込められています。

 

▶「ヘラー醸造所」の歴史(年表)

1678年:

バンベルク旧市街にて醸造所創業。現在の「ヘラー醸造所」の起源とされる。

18世紀後半〜19世紀初頭:

ラオホビア(燻製ビール)の製法が地域に定着。ブナの木による麦芽燻製が一般的に。

1877年:

醸造所が「ヘラー・ブロイ」として正式に登録される。

1907年:

醸造所が現在の建物(ドミニカーナーシュトラーセ:ドミニコ会通りまたはドミニコ通りの意味)に移転。シュレンケルラの名が定着。

1930年代:

トルム家が経営を引き継ぎ、家族経営体制が確立。

1945年以降:

第二次世界大戦後も伝統製法を守り続け、地域の象徴的存在に。

1980年代:

クラフトビールブームの先駆けとして、国外でもラオホビアが注目され始める。

1990年代:

輸出が本格化。アメリカや日本などでも「シュレンケルラ」の名が知られるように。

2003年:

現当主マティアス・トルム氏が6代目として経営を継承。

現在:

燻製麦芽の自社製造を続ける世界でも稀有な醸造所として、伝統と革新を融合したビール造りを展開。

Data

製造元:ヘラー醸造所

スタイル:ラオホ(下面発酵)

原料:麦芽、ホップ

アルコール度数:5.1%

内容量:500ml

 

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