隆 山吹ラベル 純米大吟醸

りゅう やまぶき じゅんまいだいぎんじょう

2026.06.04

米の旨味を丁寧に引き出した奥行きある純米大吟醸

『隆 山吹ラベル 純米大吟醸』は、神奈川県山北町に蔵を構える川西屋酒造店が手がける、落ち着きと奥行きを兼ね備えた一本です。川西屋が得意とする“食と寄り添う酒”という哲学を体現し、華やかさよりも米の旨味と静かな余韻を重視した造りが特徴です。山吹ラベルは、蔵の中でも特に品格と深みを意識した位置づけで、純米大吟醸でありながら過度な香りを抑え、料理と調和する上質な味わいを追求しています。

口に含むと、穏やかな吟醸香が静かに立ち上がり、米の甘みと旨味がゆっくりと広がります。派手さはないものの、丁寧に磨かれた酒米がもたらす透明感と、川西屋らしい落ち着いた旨味の層が重なり、飲むほどに深い満足感を与えてくれます。中盤から後半にかけては、きれいな酸が味わいを引き締め、余韻は静かに、しかし確かな存在感を残して消えていきます。温度帯によって表情が変わり、冷酒では端正なキレが際立ち、常温では旨味のふくらみが増し、ぬる燗では柔らかく包み込むような味わいへと変化します。

「隆 山吹ラベル 純米大吟醸」は、料理との相性の良さも魅力で、白身魚の刺身や塩焼き、だしを使った料理、山菜や旬野菜の素朴な味わいとよく調和します。蔵の哲学である“食中酒としての完成度”がそのまま形になったような一本であり、静かに寄り添いながら、飲み手に深い余韻と満足感をもたらす日本酒です。

■飲み方あれこれ!!

涼冷え(15℃):

端正なキレと透明感が最も美しく表れ、穏やかな吟醸香と米の旨味が静かに広がります。山吹らしい落ち着いた味わいが際立ち、料理を選ばず寄り添う上質な食中酒としての魅力が最も素直に感じられます。

常温(20℃):

冷やしよりも旨味のふくらみが増し、米の甘みと深みが柔らかく広がります。香りは控えめながら奥行きがあり、川西屋らしい“寄り添う酒”の哲学がより深く伝わる、穏やかで落ち着いた表情を見せます。

ぬる燗(40℃):

温度が上がることで旨味が丸みを帯び、包み込むような柔らかさが生まれます。酸が穏やかに立ち、余韻は静かに伸び、食事との調和がさらに高まる燗上がりの良さが感じられます。

おすすめのマリアージュ

●白身魚の刺身:

穏やかな吟醸香と透明感のある旨味が、白身魚の繊細な甘みを邪魔せず引き立てます。後味の静かなキレが口中を整え、素材の清らかさをより鮮明に感じさせます。

●だしを使った料理(だし巻き卵・おひたしなど):

控えめで品のある香りがだしの旨味と調和し、米の柔らかな甘みが料理のまろやかさを包み込みます。落ち着いた味わい同士が寄り添い、余韻は静かに伸びます。

●焼き魚(塩焼き・西京焼き):

山吹らしい落ち着いた旨味が、焼き魚の香ばしさと塩味に寄り添います。温度帯によっては旨味がふくらみ、後半のすっとしたキレが全体を上品にまとめます。

●山菜の天ぷら:

油の重さを感じさせず、涼やかなキレが後味を軽く整えます。山菜のほろ苦さと米の旨味が心地よく重なり、春らしい調和が生まれます。

●湯豆腐:

穏やかな香りと柔らかな旨味が豆腐の滋味とよく合い、温かい料理でも酒の落ち着いた深みが崩れません。余韻は静かで、食中酒としての完成度が際立ちます。

▶「合資会社 川西屋酒造店」のこと

「合資会社 川西屋酒造店」は、神奈川県足柄上郡山北町において1897年(明治30年)に創業した蔵元であり、丹沢山系の豊かな水と山北の気候風土を生かした酒造りを続けてきた。創業当初は地域に根ざした小規模な酒蔵として歩みを始め、昭和期には戦後の混乱を乗り越えながら、衛生管理や温度管理の改善を進め、安定した品質を確立していった。蔵の周囲には豊かな自然が広がり、寒暖差のある気候が酒造りに適していたことから、地元で愛される“食に寄り添う酒”を目指す姿勢が早くから育まれていった。

同社の酒造りの特徴は、華やかさを追い求めるのではなく、米の旨味と落ち着いた余韻を重視した“食中酒”としての完成度にある。特に「隆」シリーズに代表されるように、香りを控えめに設計し、料理の味を邪魔せず寄り添う味わい(※)を追求している点が際立っている。麹づくりでは手仕事を大切にし、麹菌の働きを丁寧に引き出すことで、米の持つ旨味をしっかりと表現する酒質を生み出している。また、発酵管理においても過度な演出を避け、自然な発酵の流れを尊重(※2)しながら、透明感と奥行きを両立させた味わいを目指している。

⇒料理の味を邪魔せず寄り添う味わい(※)

〇「川西屋酒造店」は、戦後以降の日本酒業界が華やかな香りや派手な味わいを競い合う中にあって、あえて“香りを抑え、料理と調和する酒”という独自の方向性を貫いてきた蔵として知られています。食中酒としての完成度を最優先に据え、米の旨味と落ち着いた余韻を丁寧に引き出す姿勢は、多くの愛好家から高く評価されています。

⇒自然な発酵の流れを尊重(※2)

〇発酵管理では、過度に介入せず、自然な発酵の流れを尊重することを大切にしています。その結果、透明感と奥行きを両立した味わいが生まれ、飲み飽きしない酒質が実現されています。この“自然体の酒造り”は、川西屋の大きな特徴として知られています。

近年では、山北の自然環境を背景にした酒造りの魅力が広く知られるようになり、全国の日本酒愛好家から注目を集めている。蔵元は“派手さよりも静かな深み”を大切にし、飲むほどに味わいが開く酒を目指して研鑽を重ねている。「合資会社 川西屋酒造店」は、地域の風土を生かしながら、伝統と現代的な技術を調和させ、食卓に寄り添う日本酒を造り続ける蔵として確かな存在感を示している。

▶「合資会社 川西屋酒造店」の歴史(年表)

1897年(明治30年):

「合資会社 川西屋酒造店」が神奈川県足柄上郡山北町に創業し、地域に根ざした酒造りを開始した。

1900年代前半(明治〜大正期):

丹沢山系の水と山北の気候を生かし、地元向けの“食に寄り添う酒”を目指す基盤を整えた。

1945年以降(昭和中期):

戦後の混乱を乗り越え、衛生管理や温度管理を強化し、安定した品質の酒造り体制を確立した。

1970〜1980年代(昭和後期):

麹づくりの手仕事を重視し、香りを抑えた落ち着いた酒質を追求する蔵の方向性が明確になった。

1990年代(平成初期):

「隆」ブランドの展開が本格化し、食中酒としての完成度を重視した酒造りが全国の愛好家から注目され始めた。

2000年代(平成中期):

自然な発酵を尊重し、透明感と旨味の奥行きを両立させる現在のスタイルが確立される。

2010年代(平成後期):

山北の風土を背景とした酒造りが評価され、全国的に知名度が向上。落ち着いた味わいを重視する蔵としての個性が確固たるものとなった。

2020年代(令和):

“派手さよりも静かな深み”を掲げ、食卓に寄り添う日本酒を追求し続ける蔵として、さらなる支持を集めている。

Data

生産者:合資会社 川西屋酒造店

住所:神奈川県足柄上郡山北町山北250

創業:1897年(明治30年)

TEL:0465-75-0009

URLhttp://kawanishiya.wixsite.com/kawanishiya (川西屋酒造店公式サイト・直接注文可)

特定名称:純米大吟醸酒

原料米&精米歩合:麴米・掛米ともに兵庫県産 播州山田錦45%

アルコール度数:15〜16%

酵母:協会901号

日本酒度:+3 〜 +5

酸度:1.4 〜 1.6

容量: 720ml(瓶)、1800ml(瓶)

 

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