昇龍蓬莱 きもと純米 山田錦75 槽場直詰生原酒

しょうりゅうほうさい きもとじゅんまい やまだにしき75 ふなばじかづめなまげんしゅ

2026.03.09

きもと造りが生む力強い旨味と奥行き

『昇龍蓬莱 きもと純米 山田錦75 槽場直詰生原酒』は、蔵の哲学と造り手の技がそのまま液体に宿ったような、力強さと透明感を併せ持つ一本です。きもと造りによって生まれる逞しい酸と旨味の骨格は、この酒の中心にしっかりと存在し、飲み手に深い満足感を与えます。さらに、槽場で搾ったその瞬間の状態をほぼそのまま瓶に詰める「槽場直詰」によって、鮮烈なガス感と生原酒ならではの濃密なテクスチャーが共存。口に含んだ瞬間、微細な発泡が舌の上で弾け、山田錦75%精米の素朴で奥行きある旨味がじわりと広がります。

味わいは厚みがありながらも重たさはなく、きもと由来の酸が全体を引き締め、立体的な飲み口を形成。野性味のある旨味と、清らかな透明感が交互に顔を見せるため、一杯の中で表情が変わり続けるのも魅力です。温度帯によって印象が大きく変わり、冷酒ではガス感とキレが際立ち、常温に近づくほど旨味の層が深く感じられます。

食中酒としての懐の深さも特筆すべき点で、肉料理や発酵食品、旨味の強い料理と合わせると、その力強い骨格が料理を受け止めつつ、酸が後味を整えてくれます。蔵の個性と米の生命力がまっすぐに伝わる、飲むほどに魅力が増す一本です。

■飲み方あれこれ!!

涼冷え(15℃):

槽場直詰らしい微発泡のニュアンスが最も心地よく立ち上がり、きもと由来の酸がシャープに輪郭を描く温度帯。山田錦75%の素朴な旨味がクリアに感じられ、厚みがありながらも重さを感じさせない。フレッシュさと骨格の強さが共存し、この酒の個性が最もバランスよく表れる温度です。

常温(20℃):

旨味の層がふくらみ、きもと造り特有の酸が柔らかく溶け込み、味わいに奥行きが生まれる。野性味のある旨味と透明感が交互に現れ、飲むほどに表情が変わる複雑さが魅力。槽場直詰の力強さが落ち着き、米の生命力がより深く感じられる温度帯です。

ぬる燗(40℃):

温度が上がることで旨味が丸みを帯び、酸が穏やかに広がり、きもと造りの骨格がより立体的に感じられる。生原酒の濃密さが柔らかく開き、ふくよかで包容力のある味わいに変化。余韻には心地よい旨味が長く続き、食中酒としての懐の深さが際立つ温度です。

おすすめのマリアージュ

●鶏もも肉の山椒焼き:

旨味と酸の骨格が脂を切りつつ、山椒の香りと調和。

●豚の生姜焼き:
生原酒の厚みが甘辛いタレと相性抜群。

●熟成チーズ(コンテ・ミモレット):」旨味の層が重なり、余韻が伸びる組み合わせ。

●塩辛・酒盗:

強い旨味同士がぶつかり合い、酒の酸が後味を整える。

●焼き魚(サバ・ホッケ):

槽場直詰の力強さが脂の旨味を受け止める。

▶「大矢孝酒造株式会社」のこと

「大矢孝酒造株式会社」は、1830年(文政13年)に神奈川県愛甲郡愛川町で創業した、約200年の歴史を持つ老舗酒蔵である。蔵の成り立ちはさらに古く、戦国時代の「三増峠の戦い」(1569年)にまで遡る。初代大矢氏は北条軍の騎馬隊長として戦に参加した武士であったが、合戦後に武士を離れ、この地で名主として地域に根を下ろした。その後、現・神奈川県大磯町の醸造家から酒造株を譲り受けたことが酒造業の始まりとなり、以降代々にわたり酒造りを継承してきた。

蔵が位置する愛川町は、丹沢山系の豊かな自然に囲まれ、古くから清冽な伏流水に恵まれた土地である。蔵内の井戸から汲み上げる丹沢水系の伏流水は、豊富な湧水量と清らかな水質で知られ、酒造りに理想的な軟水として高く評価されている。この水は、太平洋戦争期には軍港水道としても利用されたほどの品質を誇り、蔵の酒質を支える重要な要素となっている。

酒造りの大きな転機となったのは2008〜2009年頃で、蔵は全量純米蔵へと舵を切った。醸造アルコールを一切使用しない純米酒のみの生産に切り替え、米と麹、水だけで酒の個性を引き出す姿勢を明確にした点は、現代の日本酒業界においても特徴的である。代表銘柄には、速醸造りを中心とした「残草蓬莱(ざるそうほうらい)」と、生酛造りを軸にした「昇龍蓬莱(しょうりゅうほうらい)」の二系統があり、それぞれ異なる酒質を追求している。

酒造りの大きな転機となったのは2008〜2009年頃で、蔵は全量純米蔵へと舵を切った。醸造アルコールを一切使用しない純米酒のみの生産に切り替え、米と麹、水だけで酒の個性を引き出す姿勢を明確にした点は、現代の日本酒業界においても特徴的である。代表銘柄には、速醸造りを中心とした「残草蓬莱(ざるそうほうらい)」と、生酛造りを軸にした「昇龍蓬莱(しょうりゅうほうらい)」の二系統があり、それぞれ異なる酒質を追求している。

特に注目すべきは、生酛(きもと)造りへの積極的な取り組みである。生酛造りは日本酒全体の1%ほどしか造られていない伝統的な製法で、自然の乳酸菌を取り込みながら酒母を育てるため、強い酸と骨格のある味わいが生まれる。「昇龍蓬莱」はその生酛造りを象徴する銘柄(※)で、力強さと透明感を併せ持つ独自のスタイルを確立している。

⇒「昇龍蓬莱」はその生酛造りを象徴する銘柄(※)

〇生酛は日本酒全体の1%ほどしか造られていない伝統製法で、 自然の乳酸菌を取り込み、強い酸と骨格を生む極めて手間のかかる造りです。 大矢孝酒造はこの生酛造りに真正面から取り組み、「力強さと透明感が共存する酒質」を確立しました。

また、蔵は毎年新たな挑戦を続けており、白麹を用いた「四六式」や低アルコールの「Queeen」など、少量仕込みの実験的な商品も展開している。伝統を守りながらも革新を恐れない姿勢は、若い世代の蔵元である八代目・大矢俊介氏の哲学を反映したものだ。

「大矢孝酒造株式会社」は、丹沢の自然と歴史に根ざしながら、純米酒と生酛造りを軸に独自の酒質を追求し続ける蔵であり、地域文化と日本酒の未来を結びつける存在として高い評価を受けている。

▶「大矢孝酒造株式会社」の歴史(年表)

1569年(永禄12年):

初代大矢氏が「三増峠の戦い」で北条軍の騎馬隊長として参戦し、合戦後に武士を離れ、この地で名主として土着したことが家の起源となる。

江戸後期(年不詳):

現・神奈川県大磯町の醸造家から酒造株を譲り受け、酒造業を開始する基盤が整えられる。

1830年(文政13年):

「大矢孝酒造株式会社」の創業年とされ、愛川町田代にて本格的に酒造業を開始する。

2008年(平成20年):

蔵で醸すすべての酒を醸造アルコール無添加の純米酒へ切り替える方針を決定し、全量純米蔵への転換が始まる。

2009年(平成21年):

全量純米蔵としての体制が確立し、「残草蓬莱」(速醸)と「昇龍蓬莱」(生酛)の二系統の酒質を明確に打ち出す。

2012年(平成24年):

「残草蓬莱」が第93回南部杜氏自醸清酒鑑評会・純米酒の部で首席を受賞し、蔵の評価が全国的に高まる。

2013年(平成25年):

翌年の第94回南部杜氏自醸清酒鑑評会でも上位入賞を果たし、品質の高さを継続して示す。

2016年(平成28年):

杜氏制度を廃し、社員による酒造りへ移行。蔵元・大矢俊介氏を中心とした自社醸造体制が確立する。

2010年代後半〜現在:

白麹を用いた「四六式」や低アルコールの「Queeen」など、少量仕込みの実験的な商品を展開し、伝統と革新を両立する蔵として注目を集める。

Data

生産者:大矢孝酒造株式会社

住所:神奈川県愛甲郡愛川町田代521

創業:1830年(文政13年)

TEL:046-281-0028

URLhttps://oyatakashi-shuzo.com (大矢孝酒造公式サイト・直接注文不可)

特定名称:純米酒

原料米&精米歩合:掛米、麹米ともに山田錦(徳島県産)75%

アルコール度数:17度

酵母:

日本酒度:

酸度:

容量: 720ml (瓶)、 1,800ml(瓶)

 

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