こしのかんばい とくせん ぎんじょうしゅ
2026.03.13
食事を引き立てる端正な香味
『越乃寒梅 特撰 吟醸酒』は、新潟を代表する蔵元・石本酒造が手がける吟醸酒で、淡麗辛口の美学を極めた一本として長く愛されてきました。新潟清酒の象徴ともいえる“雑味のない透明感”を追求し、酒米には高品質な山田錦を採用。丁寧に磨き上げた米を低温でじっくり発酵させることで、香りは控えめながらも上品に立ち上がり、口に含むと軽やかで澄んだ印象が広がります。華やかさを誇示するタイプではなく、あくまで料理と寄り添い、飲み飽きしない端正な味わいを目指した酒質が特徴です。
味わいは、まず清らかなキレがあり、その奥に穏やかな旨味が静かに広がります。甘さや酸味が突出することなく、全体が美しく調和しているため、和食を中心に幅広い料理と相性が良いのも魅力です。冷酒で飲めば透明感が際立ち、常温では旨味がふくらみ、温度帯によって表情が変わる点も楽しみのひとつです。
また、越乃寒梅シリーズの中でも「特撰 吟醸酒」は、日常の食卓から贈答用まで幅広く選ばれる存在で、安定した人気を誇っています。派手さよりも“端正さ”を重んじるそのスタイルは、石本酒造が創業以来守り続けてきた酒造りの哲学を体現しており、長年にわたり多くの愛飲家から信頼を集めています。
■飲み方あれこれ!!
雪冷え(5℃):
キリッとした冷たさが透明感を際立たせ、雑味のない澄んだ味わいが最も美しく感じられます。香りは控えめながら、口に含むと軽やかな旨味が静かに広がり、後味は清らかに切れていきます。淡麗辛口の美学を最も端正に楽しめる温度帯です。
花冷え(10℃):
冷たさが和らぐことで、吟醸らしい上品な香りがふわりと立ち、味わいに柔らかさが生まれます。雪冷えよりも旨味が少し開き、食中酒としてのバランスがさらに良くなります。料理との相性が広がる温度帯です。
涼冷え(15℃):
香味の調和が最も自然に感じられ、米の旨味とキレの良さが心地よく共存します。冷やしすぎないことで味の輪郭が丸くなり、飲み飽きしない穏やかな余韻が楽しめます。落ち着いた吟醸酒の魅力が引き立つ温度です。
おすすめのマリアージュ
●白身魚の刺身(鯛・平目)
清らかな味わいが素材の甘みを引き立てる組み合わせ。
●塩焼きの魚(鮭・鱈)
旨味のバランスが良く、後味のキレが脂を流してくれます。
●出汁を使った料理(茶碗蒸し・おひたし)
控えめな香りと繊細な旨味が出汁の風味と調和します。
●天ぷら(海老・野菜)
軽やかな酒質が揚げ物の重さを感じさせず、食が進みます。
▶「石本酒造株式会社」のこと
「石本酒造株式会社」は、1907年(明治40年)に新潟市で創業した蔵元で、現在では全国的な知名度を誇る銘柄「越乃寒梅」を造る蔵として広く知られています。創業当時の新潟は、豪雪地帯ならではの良質な水と米に恵まれ、酒造りに適した環境が整っていました。「石本酒造」はその地の利を活かしながら、創業者・石本四郎が掲げた「端正で雑味のない酒を造る」という理念を一貫して守り続けてきました。
戦後の混乱期を経て、1960年代に入ると「越乃寒梅」は徐々に評価を高め、やがて“幻の酒”と呼ばれるほどの人気を獲得(※)します。これは、当時としては珍しいほど徹底した品質主義を貫いた結果であり、量より質を優先し、出荷量を無理に増やさなかった姿勢が背景にあります。特に吟醸造りへのこだわりは強く、低温発酵による繊細な香味の表現を早くから追求してきました。こうした姿勢が、淡麗辛口という新潟酒のスタイルを確立(※2)する一翼を担ったとも言われています。
⇒“幻の酒”と呼ばれるほどの人気を獲得(※)
〇1960年代後半から1970年代にかけて、「越乃寒梅」は全国で爆発的な人気を獲得します。しかし石本酒造は、需要が急増しても生産量を増やしませんでした。 「品質を守るために、造れる量しか造らない」 という創業以来の姿勢を貫いた結果、店頭に並ぶことが極めて稀になり、“幻の酒”と呼ばれる存在になりました。これはブームに乗らず、あくまで酒質を優先した蔵の哲学を象徴する出来事です。
⇒淡麗辛口という新潟酒のスタイルを確立(※2)
〇現在では新潟清酒の代名詞ともいえる“淡麗辛口”ですが、そのスタイルを全国に知らしめた中心的存在が「越乃寒梅」でした。 雑味のない透明感、控えめで上品な香り、料理を引き立てる端正な味わい――。 これらの特徴は、当時の日本酒の主流とは異なるもので、石本酒造が追求した酒質が新潟酒のイメージを形づくる大きな契機となりました。また、石本酒造は広告宣伝をほとんど行わず、あくまで酒そのものの品質で評価されることを望んできました。 その結果、越乃寒梅は「宣伝ではなく味で選ばれる酒」として信頼を獲得し、現在も高いブランド力を維持しています。 市場の流行に左右されず、誠実な酒造りを続けてきたことが、長期的な支持につながった稀有な例と言えます。
「石本酒造」の酒造りの特徴は、何よりも「清らかさ」と「端正さ」を重んじる点にあります。華やかな香りを誇示するのではなく、あくまで料理と寄り添い、飲み飽きしない味わいを目指すのが同社の哲学です。使用する米は山田錦を中心に、酒質に応じて最適な品種を選び、精米歩合を高く設定することで雑味を徹底的に排除します。また、仕込み水には新潟の軟水を使用し、柔らかく澄んだ口当たりを生み出しています。
さらに、「石本酒造」は伝統を守りながらも、必要な技術革新にも積極的です。温度管理の精密化や衛生環境の徹底など、現代的な醸造技術を取り入れつつ、手作業でなければ表現できない繊細な工程は今も人の手で行われています。この“守るべき部分と変えるべき部分の見極め”こそが、長年にわたり品質を維持し続ける理由と言えるでしょう。
現在も「石本酒造」は、量産に走らず、誠実な酒造りを続ける蔵として高い信頼を得ています。越乃寒梅に象徴されるその酒は、派手さよりも静かな美しさを湛え、飲む人の心に清らかな余韻を残す存在です。
▶「石本酒造株式会社」の歴史(年表)
1907年(明治40年):
新潟市にて石本四郎が酒造業を創業し、現在の「石本酒造株式会社」の基礎が築かれる。
1910年代(明治末〜大正期):
新潟の良質な水と米を生かし、端正で雑味のない酒造りを志向する蔵として地域に根付く。
1930年代(昭和初期):
品質重視の姿勢を強め、吟醸造りの研究を進めるなど、後の「越乃寒梅」につながる酒質の方向性が固まる。
1945年(昭和20年):
戦後の混乱期においても品質を落とさず、少量生産ながら誠実な酒造りを継続する。
1950年代(昭和30年代前半):
淡麗で清らかな味わいを追求し、現在の「越乃寒梅」の原型となる酒質が確立され始める。
1960年代(昭和40年代前半):
「越乃寒梅」が全国の愛飲家の間で高く評価され、“幻の酒”と呼ばれるほどの人気を獲得する。
1970年代(昭和後期):
吟醸酒の品質向上に注力し、低温発酵管理の精密化など、技術革新を積極的に導入する。
1980年代(昭和末〜平成初期):
全国的な淡麗辛口ブームの中で、新潟清酒の象徴的存在として確固たる地位を築く。
2000年代(平成期):
伝統を守りつつ設備の近代化を進め、衛生管理や温度管理の精度をさらに高めることで安定した品質を維持する。
2010年代〜現在(令和期):
量より質を貫く姿勢を堅持し、国内外で評価される酒蔵として、端正で清らかな酒造りを続けている。
Data
生産者:石本酒造株式会社
住所:新潟県新潟市江南区北山847-1
創業:1907年(明治40年)
TEL:025-276-2028
URL:https://koshinokanbai.co.jp (越乃寒梅公式サイト・直接注文可)
特定名称:吟醸酒
原料米&精米歩合:掛米、麹米ともに山田錦(特A地区産)50%
アルコール度数:16%
酵母: ―
日本酒度:+8
酸度: ―
容量: 720ml(瓶)、 1800ml(瓶)
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