ちょうきじゅくせいこしゅくら
2025.12.02
時を重ねた深い味わいを愉しむ
『長期熟成古酒くら』は、沖縄県名護市のヘリオス酒造が手がける泡盛で、600年以上の歴史を持つ伝統的な製法に基づいて造られています。原料にはインディカ米を100%使用し、黒麹菌による全麹仕込み、そして単式蒸留という泡盛ならではの工程を経て生まれます。最大の特徴は、3年以上熟成させた「古酒(クース)」であること。熟成には、北米産ホワイトオークの樹齢70〜100年の原木から作られた専用の樫樽が使われており、泡盛には珍しい琥珀色と、洋酒のような芳醇な香りとコクを実現しています。
味わいは、泡盛特有のクセが抑えられ、まろやかで飲みやすく、初心者にも親しみやすい仕上がり。甘みとコクのバランスが良く、オン・ザ・ロックや水割り、お湯割り、さらには炭酸割りなど、さまざまな飲み方で楽しめます。特に「くらピリーニャ」と呼ばれるライムとソーダを使ったカクテルスタイルも人気です。
また、「くら」は1989年の発売以来、30年以上にわたって愛され続けるロングセラー商品であり、モンドセレクションで4年連続「最高金賞」を受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。その品質と味わいは、沖縄の風土と職人の技が織りなす結晶とも言えるでしょう。
■飲み方あれこれ!!
ロック:
氷を入れたグラスに注ぐことで、熟成された香りとコクが引き立ち、まろやかな口当たりが際立ちます。ゆっくりと氷が溶けることで味の変化も楽しめ、贅沢な時間を演出してくれます。
お湯割り:
温かさによって香りがふわりと立ち上がり、やさしい甘みと深い旨味が口いっぱいに広がります。寒い季節やリラックスしたい夜にぴったりの飲み方です。
ソーダ割り:
炭酸の爽快感が加わることで、すっきりとした飲み口に変化し、食中酒としても楽しめます。ライムやレモンを添えると、さらに華やかな香りが引き立ちます。
▶「ヘリオス酒造株式会社」のこと
「ヘリオス酒造株式会社」は、1961年に創業者・松田正氏が那覇市で設立した「太陽醸造」を前身とし、沖縄の基幹作物であるサトウキビを活かしたラム酒の製造(※)からその歩みを始めました。社名の「ヘリオス」は、ギリシャ神話の太陽神に由来し、「南国・沖縄の太陽のように、人々を明るく照らす存在でありたい」という願いが込められています。
⇒サトウキビを活かしたラム酒の製造(※)
〇1961年、創業者・松田正氏は「食料難が来た時、五穀に頼らない酒が必要になる」との信念から、沖縄の基幹作物であるサトウキビを原料にしたラム酒造りを決意しました。これは当時としては非常に先進的な発想であり、沖縄の自然資源を活かした酒造りの原点となりました。
創業当初は、アメリカ統治下にあった沖縄で、外国人観光客にも人気の高いラム酒を製造し、注目を集めました。1963年にはウイスキー製造にも着手(※2)し、洋酒文化を積極的に取り入れる先進的な姿勢を示しました。1969年には社名を現在の「ヘリオス酒造株式会社」に改め、1972年には自然豊かな名護市許田へ本社と工場を移転。山から湧き出る清らかな水、亜熱帯気候、サトウキビ畑に囲まれた環境は、酒造りに最適な条件を備えていました。
⇒ウイスキー製造にも着手(※2)
〇1963年には、まだ日本国内でウイスキーの需要が高まり始めたばかりの時代に、ウイスキー製造にも着手。洋酒文化を積極的に取り入れ、「沖縄から世界に通じる酒を造る」というビジョンを掲げていました。
同社の焼酎造りの特徴は、伝統と革新の融合にあります。泡盛をはじめとする蒸留酒の製造においては、黒麹菌を用いた全麹仕込みや単式蒸留といった伝統的な技法を守りながらも、洋酒造りで培ったノウハウを活かし、樫樽での長期熟成といった独自のアプローチを導入しています。代表的な製品である「くら」は、銅製蒸留器(※3)で蒸留した原酒をホワイトオーク樽で3年以上熟成させた泡盛古酒で、琥珀色の美しい色合いと、まろやかで芳醇な味わいが特徴です。
⇒銅製蒸留器(※3)
〇「ヘリオス酒造」は、沖縄県内で唯一、銅製のポットスチル(蒸留器)を導入している酒造でもあります。これはウイスキー製造で一般的に使われる設備で、泡盛の製造に応用することで、よりまろやかで香り高い酒質を実現しています。
また、「ヘリオス酒造」は、泡盛だけでなく、ラム酒、ウイスキー、リキュール、クラフトビール、ハブ酒など多彩な酒類を製造する、沖縄唯一の総合酒造メーカーとしても知られています。6種類の酒類製造免許を保有し、地域に根ざした持続可能な酒造りを目指す姿勢は、国内外から高く評価されています。
その酒造りには、「100年先にも愛される酒を」という理念が息づいており、単なるアルコール飲料としてではなく、沖縄の風土や文化、歴史を伝える“物語のある酒”として、多くの人々に親しまれています。
▶「ヘリオス酒造株式会社」の歴史(年表)
1961年(昭和36年):
那覇市にて「太陽醸造株式会社」として創業。創業者・松田正氏が、沖縄のサトウキビを活用したラム酒の製造を開始する。
1963年(昭和38年):
ウイスキーの製造免許を取得し、洋酒の製造にも着手。沖縄における洋酒文化の先駆けとなる。
1969年(昭和44年):
社名を「ヘリオス酒造株式会社」に改称。ギリシャ神話の太陽神「ヘリオス」にちなんで命名される。
1972年(昭和47年):
本社および工場を那覇市から自然豊かな名護市許田に移転。豊富な湧水と自然環境を活かした酒造りを本格化させる。リキュール製造免許を取得し、瓶の中にハブが沈んだインパクト抜群の「ハブ酒」を開発。これは沖縄観光の象徴的な土産品として定着し、同社のユニークな商品開発力を象徴する存在となりました。
1980年代:
泡盛の製造に本格参入し、伝統的な黒麹菌を用いた全麹仕込みと単式蒸留による製法を確立する。
1989年(平成元年):
代表商品「くら」を発売。ホワイトオーク樽で長期熟成させた泡盛古酒として注目を集め、ロングセラー商品となる。
1990年代:
泡盛のほか、リキュールやハブ酒など多様な酒類の製造を拡大し、沖縄唯一の総合酒類メーカーとしての地位を確立する。
2000年代:
クラフトビールの製造を開始し、地ビール「青い空と海のビール」などを展開。観光客や地元客に人気を博す。
2010年代:
「くら」がモンドセレクションで4年連続「最高金賞」を受賞するなど、国内外で高い評価を得る。
Data
生産者:ヘリオス酒造株式会社
住所: 沖縄県名護市字許田405
創業:1961年(昭和36年)
TEL:0980-50-9686
URL:https://www.helios-syuzo.co.jp/(ヘリオス酒造公式サイト:直接注文可)
URL:https://www.helios-shop.jp/ (公式サイトとは別の専用オンラインショップ)
原料:タイ米、米麹(黒)
蒸留方式:非公開(銅製ポットスチルを使用)
アルコール度数:25度
容量: 720ml(瓶)
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