ニッカ カフェグレーン

Nikka Coffey Grain

カクテルにも映える万能グレーンの魅力

『ニッカ カフェグレーン』は、ニッカウヰスキーが宮城峡蒸留所で造る貴重なグレーン(単式蒸留ではなく連続式蒸留による穀物原酒)ウイスキーです。原料にはトウモロコシを主に、ライ麦や小麦を配合し、19世紀にイーニアス・カフェが開発した「カフェ式蒸留機(Coffey Still)」で丁寧に仕上げられます。

その結果、蜜のように滑らかで、バニラや洋梨、バナナを思わせるフルーティーな甘さと、ほのかなスパイス感が同居。まろやかさを備えつつも、高めのアルコール度数がしっかりとしたボディを支え、オン・ザ・ロックやハイボールでは清涼感ある香り立ちを楽しめます。

また、ニュー・アメリカンオークのバレルを中心に、リフィルしたシェリー樽をアクセントとして使用し、樽由来のコクやドライフルーツのような深みもプラス。一般的なモルトウイスキーよりも軽やかでクセが少なく、ウイスキー初心者から上級者まで幅広く受け入れられる一本です。

カクテル素材としての汎用性も高く、「穀物ならではのやさしい甘みを活かした一杯」を創作したいバーテンダーにも重宝されています。

■飲み方あれこれ!!

ストレート:

冷やしたグラスで原酒そのものの香りと甘みをダイレクトに味わう。

ロック:

氷の溶け具合で刻一刻と変わる表情を楽しむ。口当たりがまろやかに。

ハイボール:

強めの炭酸でキリッと引き締め、柑橘ピールをひと搾りすれば爽快感倍増。

水割り(ウイスキー:水=6:4前後):

すっきり飲みたいときに。甘みと穀物感がほどよく広がる割合。

トワイスアップ(ウイスキー:水=1:1):

香りをより開かせたいときに最適。立ち上るフルーティーさが鮮明に。

ハイボール:

軽めの炭酸で割ることで、軽やかな甘みと微かに残るスパイシーさ。昼飲みにもぴったり。

オールドファッションド:

角砂糖にビターズ&オレンジピールを仕込み、コクのある甘みと深みを。

カクテルベース:

ウイスキーコリンズ、ゴッドファーザー、ミントジュレップなど、バリエーション豊富。


 

▶「宮城峡蒸溜所」のこと

宮城峡蒸留所は、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝が「本格的なモルトウイスキー文化を日本に根付かせる」ために設立したニッカウヰスキー二番目の蒸留所です。経済成長期の1967年、竹鶴はスコットランドと同様に良質な原酒づくりに適した環境を求め、北海道余市より南で降水量が多く、かつ雪解け水が豊富な仙台・青葉区の新川・広瀬川合流域に着目。そこは標高約20km圏内の温暖な盆地で、年間を通じて安定した仕込水が確保できる理想的な地でした。

■宮城峡蒸留所

同年12月、建設地を正式決定し、1968年3月に起工。直後の同年5月には仕込棟や貯蔵庫を構え、1969年5月8日に初の蒸留を実施。初出荷となった「オールドニッカ」は、以後ニッカの顔として親しまれます。当時導入されたのは、宮城峡名物ともいえるカフェ式連続式蒸留機(Coffey Still)(※)と、スコットランド由来の単式蒸留機。2つの蒸留法を併用し、フルーティで繊細なシングルモルト原酒と、まろやかなグレーン原酒を造り分ける技術が確立されました。

1971年の洋酒自由化以降、国内外からの要望が高まり、1976年には世界初のウイスキー見学コンピューター(試飲券配布システム)が導入。1989年には「シングルモルト宮城峡12年」が発売され、国内初のシングルモルトブランドとして高い評価を獲得しました。蒸留所名は「Miyagikyo Distillery」として欧米でも通用し、各地の酒販店や愛好家に親しまれています。

2017年2月にオープンしたビジターセンターでは、蒸留工程の見学はもちろん、樽香体験や季節限定カクテルの提供など、多彩なプログラムを実施。敷地を覆う深い緑と清流のせせらぎの中で、創業時から受け継がれる竹鶴の理念──「自然を尊び、時間を味方にする」ものづくりの精神──を五感で感じられる、ウイスキー愛好家必訪の場所です。

▶宮城峡蒸溜所の歴史(年表)

1967年12月 :

創業者・竹鶴政孝が広瀬川と新川の合流域を第二蒸留所建設地に選定

1968年3月:

宮城峡蒸留所の建設工事が着工

1969年5月8日:

初蒸留を実施。旧製品「オールドニッカ」向けの原酒を生産開始

1969年5月10日 :

落成式を挙行、「オールドニッカ」発売とともに蒸留所名「宮城峡蒸留所」が公式に使用開始

1971年1月1日 :

洋酒自由化によりウイスキーの完全自由化が実現。国内需要拡大の追い風に

1976年:

飲料業界初となるコンピューター試飲券配布システムを導入

1989年4月1日:

国内初のシングルモルトシリーズ「NIKKA SINGLE MALT WHISKY “MIYAGIKYO” 12 YEARS OLD」を発売

2001年4月:

ニッカウヰスキー株式会社が蒸留所を含む全事業を完全子会社化

2002年12月24日:

原酒単一樽の魅力を伝える「シングルカスク宮城峡1990」を限定発売

2017年2月15日:

ビジターセンターをオープン。樽香体験や蒸留工程見学ツアーを開始

 

■カフェ式連続式蒸留機(Coffey Still)(※)

19世紀のアイルランド人税務官イーニアス・コフィーが1830年に改良特許を取得した連続式蒸留機(コラムスティル)の一種で、従来のポットスチルによるバッチ蒸留と異なり、原料を途切れることなく連続投入しながら蒸留を行える構造を持ちます。

基本構成は「アナライザー(分解塔)」と「レクティファイヤー(精留塔)」という2本の縦長塔からなり、下部から注入されたウォッシュ(発酵液)が上方へ流れる一方、蒸気が下方へ上昇する逆流接触により、アルコールと水分が階段状に分離。アルコール成分は上部で取り出され、残渣は下部に排出されるため、連続的かつ効率的な蒸留が可能です。

この方式のメリットは、最大で約96%の高濃度スピリッツを得られることや、エネルギー消費・人手を抑えた大量生産ができる点。特にグレーンウイスキーなど、軽やかでクセの少ないベーススピリッツを安定して造るのに適しています。ただし、ポットスチルに比べると脂肪酸エステルなどの風味成分は除去されやすく、香味の厚みは控えめになる傾向があります。


Data

蒸留所:ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所(アサヒグループホールディングス(株))

所在地:宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地

URL:https://www.nikka.com/products/grain/coffeygrain/index.html(ニッカウヰスキー公式HP)

創業年:1969年

蒸留器:初留×4基、再留×4基(丸みを帯びたバルジ型)、- カフェ式連続蒸留機(Coffey Still)×2基

アルコール度数:40度

容量:700ml

 

 

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